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フェルドシュタイン=ホリオカの逆説

フェルドシュタイン=ホリオカの逆説(ふぇるどしゅたいん=ほりおかのぎゃくせつ、: Feldstein–Horioka puzzle)とは、資本が自由に国家間を移動できるのであれば、各国の貯蓄率と投資率の間のクロスセクションの相関は低いはずであるが、実際は高い相関があるという逆説的な事実のこと。マーティン・フェルドシュタインチャールズ・ユウジ・ホリオカ1980年の論文で最初に議論された[1]。逆説をパズルパラドックスと表記したり、ホリオカを堀岡と表記したり、様々な表記がある。

概要

資本が国家間を自由に移動できるのであれば、資本は「資本の限界生産性」が低い国から高い国に流れ、資本が流入した国では資本蓄積によって資本の限界生産性が低下、資本が流出した国では資本の限界生産性が上昇する。これらの調整によって、資本の限界生産性はすべての国で均等化するはずである。

フェルドシュタインとホリオカは、資本が自由に移動可能であれば、国内投資と国内貯蓄のクロスセクションの相関は低いはずであると予測した。国内の借り手は、国際資本市場から世界利子率で借用が可能であれば、必ずしも国内の貸し手から借りる必要がない。同様に、貯蓄する者は国内の資本市場に貯蓄する必要は必ずしもなく、利子率の高い国で貯蓄することを好むはずである。したがって、貯蓄率の高い国の投資率が高いとは限らないはずである。しかし、OECD諸国のデータを検証したところ、貯蓄率の高い国は投資率も高く、貯蓄率と投資率の間の相関が強いという結果が得られた。

逆説に対する説明

「資本が自由に国家間を移動できるのであれば」と仮定を置いていることから逆説が生じるが、以下のようなことから資本の国際移動は完全ではないと考えられる。

  • 税の扱いが国によって異なる。例えば、ニュージーランドやOECD諸国では対外直接投資にペナルティが課されるような税制となっている[2]
  • 資本の取り扱い費用、預かり手数料、経営コストなどが国によって異なる。
  • 為替レートの変動リスクも、外国への投資を減らす要因になる。
  • 外国に投資をする際、自国市場よりも情報がなく、外国への投資を減らす要因になる。
  • 貯蓄率と投資率が国内で大きく異なることが、国内政策当局に問題視されて、貯蓄率と投資率が同じようになるような政策が打ち出されているかもしれない。

投資家が合理的であれば、こえらの要因によって逆説が生まれる要因になる。また、投資家が愛国的 (patriotic) であることも考えられる。

国際決済銀行のエコノミストは、貯蓄収益と貨幣的ファイナンスを等しくさせるような近代的な経済学のフレームワークによって生じるもので、貯蓄と投資の関連はマネー・ファイナンスの関係から生まれるものであるとしている。その上で、フェルドシュタイン=ホリオカの逆説は「逆説」ではなく、資源のフローとファイナンスのフローの違いを識別しないことから生まれる誤り("failure to maintain a clear distinction between net resource flows and financing flows")であるとしている[3]

評価

モーリス・オブストフェルドケネス・ロゴフは、国際経済学における6つのパズルの1つとして、このフェルドシュタイン=ホリオカの逆説を挙げている[4][注 1]

脚注

注釈

出典

  1. ^ Feldstein, Martin; Horioka, Charles (1980), “Domestic Saving and International Capital Flows”, Economic Journal 90 (358): 314–329, JSTOR 2231790, https://jstor.org/stable/2231790 
  2. ^ “Internal Revenue Dept (New Zealand)”. 2013年9月7日閲覧。
  3. ^ Borio, Claudio; Disyatat, Piti (2015), “Capital flows and the current account: Taking financing (more) seriously”, BIS Working Papers (525) 
  4. ^ Obstfeld, Maurice; Rogoff, Kenneth (2000), “The Six Major Puzzles in International Macroeconomics: Is There a Common Cause?”, in Bernanke, Ben; Rogoff, Kenneth, NBER Macroeconomics Annual 2000, 15, The MIT Press, pp. 339–390, ISBN (0-262-02503-5) 
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