ヒユ科(ヒユか、Amaranthaceae)は双子葉植物の分類群。ほとんどが草で、世界に70属800種ほど(日本には5属10数種)あり、特に熱帯に多い。花は小さい風媒花で総状・穂状などの花序をなす。花被は5枚、子房上位。
利用
観賞用に栽培するものとして、ケイトウ(鶏頭)、ハゲイトウ(葉鶏頭)、センニチコウ(千日紅)などがある。また、(ツルノゲイトウ属)の一部の種は水中に適応するため、それらはアクアリウムを彩る水草として用いられる(一方でAlternanthera bettzickianaやAlternanthera sessilisといった水中では育たない種まで水草として流通し、初心者が知らずに購入してしまうという問題もある)。
一部のものは食用にされる。ヒモゲイトウ(センニンコク[仙人穀]、属名アマランサスでも呼ばれる)は南米で穀物として利用され、日本でもわずかに栽培された。ハゲイトウに近縁なヒユなどは野菜として利用され、よく似たイヌビユ、ハリビユなどは雑草としてよく見られる。
おもな属
- イノコヅチ属 Achyranthes - イノコズチ、ヒナタイノコズチ
- (ツルノゲイトウ属)(アルテルナンテラ属) Alternanthera - (ツルノゲイトウ)、(モヨウビユ)、ナガエツルノゲイトウ
- ヒユ属 Amaranthus - ヒユ、イヌビユ、ハゲイトウ、アマランサス、ハリビユ、アオゲイトウ
- (ケイトウ属) Celosia - ケイトウ、ノゲイトウ
- (インドヒモカズラ属) Deeringia - インドヒモカズラ
- (ハマデラソウ属) Froelichia - ハマデラソウ
- (センニチコウ属) Gomphorea - センニチコウ、(キバナセンニチコウ)
- (イソフサギ属) Philoxerus - (イソフサギ)
- オカヒジキ属 Salsola - オカヒジキ
分類
ケイトウ
Celosia argenteaセンニチコウ
Gomphrena globosaハゲイトウ
Amaranthus tricolorナガエツルノゲイトウ
Alternanthera philoxeroides