i40(アイフォーティー)は韓国の自動車メーカー現代自動車(ヒュンダイ)が主に欧州で販売していた中型乗用車である。 ヒュンダイのラインナップにおいてはヴェロスターやi30とともにPYL(「PREMIUM YOUNIQUE(YOU+UNIQUEの造語) LIFESTYLE」)路線を担う。
概要
ドイツ・リュッセルスハイムにあるヒュンダイの欧州R&Dにてプロジェクトコード名「VF」として、(YF型ソナタ)のプラットフォームをベースに欧州Dセグメント市場戦略車種として開発された。欧州市場において従来のNF型ソナタの後継車種として販売される予定である。2011年ジュネーブショーでワゴンが先行発表、7月に発売、その後セダンが投入される。日本ではヒュンダイは乗用車の販売から事実上撤退して大型高速・観光バスのユニバースのみを販売しているが、2011年の東京モーターショーにはLPGとのバイフューエルシステムを搭載したi40がLPガス自動車普及促進協議会(輸入・施工業者は大分県の「有限会社クレイドル」)により出展された。
また、ヒュンダイが2012年に日本で開催される第6回FIFA U-20女子ワールドカップのメインスポンサーであることから、同大会の大会事務局に(アゼーラ(5代目グレンジャーの北米仕様車))とともに本車が提供されている[1]。
ボディタイプはセダン(韓国市場ではi40サルーン)とステーションワゴン(i40ツアラー、韓国市場ではi40)の2種類が用意され、2011年3月のジュネーヴモーターショーおよびソウルモーターショー に(後者は「VF」として)ワゴン[2]が、5月のバルセロナモーターショーにてセダンがそれぞれ発表され[3]、その後、欧州市場にて発売が開始された。
なお、ワゴンについては、本来発売予定のなかった韓国市場へ2011年9月1日から投入され[4]、2012年1月18日にはアバンテとソナタの間を埋めるべく、セダンも「i40サルーン」として追って投入されたため、韓国市場においても両方出揃う形となった。同車はオーストラリア市場やイギリス市場にも導入されるため、左・右ハンドルとも製造される[5]。製造は韓国・牙山工場。
スタイリングは近年のヒュンダイ車同様 "fluidic sculpture"(流体の彫刻)と呼ばれるデザイン言語が導入されている。搭載されるエンジンはすべて直列4気筒であり、ガソリンが1.6L(ガンマ)と新開発の2.0 GDi(Nu)の2種類(市場によりGDi<筒内直噴ストイキ>かNA、ディーゼルが1.7L(U2)で低出力版と高出力版の2種類が用意される)。トランスミッションは6速MTまたは6速ATとなる。
尚、当モデルは韓国国内においては「韓国カー・オブ・ザ・イヤー2012」を受賞している。
2015年1月26日、ほぼ3年ぶりとなる大幅改良を実施。ワゴン、サルーンともフロントは”fluidic sculpture 2.0”に則った大型シングルフレームグリルを、リヤには新意匠のLEDコンビレンズを採用した。また、ワゴンには「スマートテールゲート」と呼ばれる電動ゲートが新たに採用された。1.7L・e-VGTディーゼルエンジンはISGシステムを組み合わせてユーロ6レベルに対応させたことで排ガス性能が向上し、新たに7速デュアルトランスミッションと組み合わせた。
コンセプトモデル「VF」フロント
コンセプトモデル「VF」リヤ
韓国仕様 i40サルーン 前期 フロント
韓国仕様 i40サルーン 前期 リア
脚注
- ^ “ヒュンダイ、サッカーU-20女子W杯に移動用バスを提供”. Responce. (2012年8月8日). 2012年8月8日閲覧。
- ^ “Geneva 2011: 2012 Hyundai i40 is a Sonata wagon we could love”. Autoblog (2011年3月2日). 2011年5月14日閲覧。
- ^ “Official: Hyundai drops new i40 sedan in Barcelona”. Autoblog (2011年5月12日). 2011年5月14日閲覧。
- ^ 韓国市場においてはi30 CWの後継も兼ねている
- ^ “Hyundai i40 Wagon confirmed for Australia”. CarAdvice.com.au (2011年3月21日). 2011年5月14日閲覧。
外部リンク
- ヒュンダイ・i40公式サイト欧州仕様
- ヒュンダイ・i40公式サイト韓国仕様