ヒシレイシ

ヒシレイシ Indothais lacera^[4]は、(アッキガイ科)に分類される巻貝の一種で^[5]、カタトゲレイシガイとも呼ばれる^[2]。2013年に創設された属 Indothais Claremont, Vermeij, S. T. Williams & D. Reid, 2013 のタイプ種。殻高約5cm前後、円錐を上下に合わせたような形の殻をもつ巻貝である。

ヒシレイシ
ヒシレイシ
分類
界 : 動物界 Animalia　 門 : 軟体動物門 Mollusca　 綱 : 腹足綱 Gastropoda　 亜綱 : (新生腹足類) Caenogastropoda　 目 : (新腹足目) Neogastropoda　 上科 : (アッキガイ上科) Muricoidea　 科 : (アッキガイ科) Muricidae　 亜科 : (チリメンボラ亜科) Rapaninae　 属 : Indothais　 種 : ヒシレイシ I. lacera^[1]
学名
Indothais lacera (Born, 1778)
シノニム
Cuma lacera (Born, 1778)^[2]
和名
ヒシレイシ（菱茘枝） カタトゲレイシガイ^[2]
英名
Carinate rock-shell^[2] 中名 可変茘枝螺^[3] (kě biàn lì zhī luó)

形態

螺層毎に肩が張り、約45度毎に突起が出る。殻は厚くはないが堅固。体層に褐色の細い螺肋が多数めぐらされる。殻口は広く、軸唇に白色ないし淡橙色の滑層が広がる。水管溝は伸びずに外へ向かって開く。成長段階によっては螺層の肩に突起が出ないものや、殻口近くが螺塔から離れた方向へ捻じれたものもある。蓋は角質で外側に殻がある^[3]。卵は細長い鞘が林立したような卵嚢として岩礁上に産みつけられる^[6]。

分布

インド洋から東南アジアの潮間帯岩石間にふつう^[2]。また地中海東端にも生息するほか^[7][6]、近年ではブラジルで外来種として報告されている^[8]。 　

脚注

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出典

1. ^ Bouchet, 2019 “Indothais lacera”. WoRMS. 2020年8月11日閲覧。
2. ^ ^{a b c d e} 波部·奥谷ら, 1985, p.149
3. ^ ^{a b} 王海艶ら 2016, 130
4. ^ 和名一覧表, 佐々木猛智, ヒシレイシ
5. ^ Zhongら, 2017
6. ^ ^{a b} “Indothais lacera”. GBIF. 2023年2月19日閲覧。
7. ^ “Muricidae”. Natural History Museum of Rottedam. 2023年2月19日閲覧。
8. ^ Natan Carvalho Pedro, 2023

参考文献

• R.T.アボット・S.P.ダンス 『世界海産貝類大図鑑』 監修·訳 波部忠重・奥谷喬司, 1985, 平凡社, ISBN=4-582-51811-7
• 『中国北部湾潮間帯現生貝類図鑑』130，王海艳，张涛，马培振，蔡蕾，张振，科学出版社 2016年 ISBN=978-7-03-048557-1
• Shengping Zhong, Yanfei Zhao, Xianfeng Wang, Zhifei Song and Qin Zhang, “The complete mitochondrial genome of Indothais lacera (Neogastropoda: Muricidae)”, Mitochondrial DNA part B, 2017, 2:877-878, https://doi.org/10.1080/23802359.2017.1407697
• Natan Carvalho Pedro, Rodrigo Brincalepe Salvador & Luiz Ricardo L. Simone, “First record of the exotic Indothais lacera (Gastropoda, Muricidae) in Brazil”, Papéis Avulsos de Zoologia (São Paulo) , January 2023, https://doi.org/10.11606/1807-0205/2023.63.004

外部リンク

 

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• 軟体動物和名→学名一覧表
• カスリレイシ
• カタトゲレイシガイ