パサージュ・デ・パノラマ (Passage des Panoramas) は、パリ・2区にあるパサージュ・クーヴェル。北の(モンマルトル大通り)から南の(サン=マルク通り)を接続する。パリの切手商が集まる主要な場所である。1974年7月7日に歴史建造物 (Monuments historiques) に登録された[1]。メトロの最寄り駅は8号線(グラン・ブールヴァール駅)。
歴史
パサージュ・デ・パノラマは1799年から1800年にかけて(モンモランシー=リュクサンブール館)の邸宅跡地に建設された。名はパサージュ入口の上に置かれて呼び物となった、大きな街の風景を描いた2つの円形(パノラマ)に由来する。パノラマは1831年に取り壊され現存しない。
1830年代に建築家の(ジャン=ルイ・ヴィクトル・グリサール)がパサージュを改築し、パサージュに並行するサンマルク歩廊、(ヴァリエテ劇場)の楽屋口に接続したヴァリエテ歩廊、フェイドー歩廊、モンマルトル歩廊、を新たに設置した。19世紀には彫刻家のジャン=ピエール・ダンタン(1800年 - 1869年)が、タレーラン、ルイ・フィリップ、ベートーヴェン、パガニーニ、リスト、ヴィクトル・ユゴー、バルザックといった当時の社交界の名士たちのカリカチュア人形と肖像画、石膏や銅による胸像を製作して人気を博し、パサージュの展示室に陳列した。別名を「ミュゼ・ダンタン」と言った[2]。
活版印刷の(アンリ・ステルヌ)や絵葉書商、切手商、何軒かのレストランがパサージュ・デ・パノラマに店を開いた。1866年には、個人による美術コースないし予備校形態のアカデミー・ジュリアンがここで始まった。
ステルヌが開いた店は2009年7月10日に歴史建造物に登録された[3]。
ステルヌの店
モンマルトル大通り側入口
モンマルトル通り側入口
2011年のパサージュ
友好提携
脚注・参考文献
- Passage des Panoramas Paris 2e Association du village des Panoramas. 2013年12月13日閲覧
- ^ Monuments historiques PA00086090 base Mérimée, ministère français de la Culture. 2013年12月13日閲覧
- ^ DANTAN Antoine Laurent dit l’Aîné (1798-1878) et Jean-Pierre dit le Jeune (1800-1869) Cimetières de France et d’ailleurs. 2013年12月13日閲覧
- ^ INSCRIPTION AUX MONUMENTS HISTORIQUES 文化・通信省. 2013年12月14日閲覧
- ^ “円頓寺商店街がパリの商店街・パノラマと姉妹提携、来日した理事長ら調印式”. 名駅経済新聞 (2015年4月3日). 2015年4月14日閲覧。