パイスラッシュ(パイスラ、π/)は、着衣した男性または女性の胸が自動車のシートベルトやクロスボディのハンドバッグ等によって斜めに二分され、胸筋や乳房が強調された状態[1]を指す日本の俗語である[2]。「π/」の表記は、日本語で乳房を表す「パイ」がギリシャ文字「π」の日本での読み方と類似することにちなむ[3]。
沿革
古くは2006年5月31日、一人のオタクが自らの「大好物」と称する「肩掛けカバンをたすき掛けにして強調されたムネ」に決まった名称がないので「π/」と命名した、という記録がある[4]。
2006年11月3日、パイスラッシュを題材にした同人誌の即売会(いわゆるオンリーイベント)「π/」が開催される[5][6]。
2012年6月28日、大根篤徳の写真集『ぱいすら女子』(グライドメディア。(ISBN 978-4-81302188-9))、出版される[8]。
2012年9月20日、青山裕企による写真集『パイスラッシュ ―現代フェティシズム分析―』が発行される[1]。青山は『週刊ポスト』の取材に対し「露出のない胸のフォルムを強調するパイスラッシュという現象こそ、フェティシズムの極意でしょう」と語った[9]
2012年11月3日、「π/3」が開催される[10]。
2014年3月13日、リイカよりAndroid用アプリ「パイスラッシュ!」がリリースされる。画面に表示される女の子のシルエットから胸の谷間を推測し、谷間と思われる場所に指で斜線を引く、それが正解のスラッシュラインに近いほど高得点が得られるというもの。リイカは、「泥だんご」や「毎日のゴーヤ」など、変わった作風のゲームを提供することで知られる[11]。
2014年4月24日、同社より「パイスラッシュG」がリリースされる[12]。
2017年4月17日に放送された『おぎやはぎの「ブス」テレビ』 の収録中、磯山さやかのパイスラッシュにおぎやはぎの2人が発情した[13]。
出典
- ^ a b “カバンをたすきがけにしたときのおっぱい、パイスラッシュの研究”. news.livedoor.com. LINE株式会社 (2012年9月25日). 2019年12月4日閲覧。
- ^ Zara Stone (2013年10月28日). “Your Handbag Strap Has a Sexual Connotation (In Japan)”. SPLINTER. Gizmodo Media Group, LLC. 2019年11月11日閲覧。
- ^ “Handbag strap breast slash bosom books big seller”. Lets Japan (2013年8月31日). 2019年11月11日閲覧。
- ^ “”. Dual pony (2006年5月31日). 2006年6月24日閲覧。
- ^ 「ぱいすら」と読む。スラッシュが全角なのは公式表記
- ^ “肩掛けカバンをたすき掛けにして強調された胸オンリーイベント「π/」”. ketto.com. ケットコム. 2019年12月4日閲覧。
- ^ “肩掛けカバンをたすき掛けにして強調された胸オンリーイベント「π/2」”. ketto.com. ケットコム. 2019年12月4日閲覧。
- ^ “エロの新潮流? π/(パイスラ)に萌える男子が急増中”. ダ・ヴィンチニュース. 株式会社KADOKAWA (2012年9月7日). 2020年2月8日閲覧。
- ^ “胸の膨らみが鞄のヒモで強調される「ぱいすら」現象が話題に”. NEWSポストセブン (2012年10月25日). 2020年2月8日閲覧。
- ^ “肩掛けカバンをたすき掛けにして強調された胸オンリーイベント「π/3」”. ketto.com. ケットコム. 2019年12月4日閲覧。
- ^ 新見直 (2014年3月13日). “”. KAI=YOU. (株)カイユウ. 2019年11月11日閲覧。
- ^ “”. ファミ通App. 株式会社 KADOKAWA Game Linkage (2014年4月24日). 2019年11月11日閲覧。
- ^ “磯山さやかのパイスラッシュにおぎやはぎ大興奮「触りたーい!」”. AbemaTIMES. 株式会社AbemaTV (2017年4月17日). 2022年5月4日閲覧。
関連書籍
- Herman Chen, Mark Jan, Kevin Wang 『π slash 無法停止凝視的胴體』(Sharp Point Press、2013年。 (ISBN 9789571052540), OCLC 871047398)
- 青山裕企『パイスラッシュ ―現代フェティシズム分析―』(エンターブレイン、2012年9月20日。(ISBN 978-4-04728231-5))
- 大根篤徳『ぱいすら女子』(グライドメディア、2012年6月28日。(ISBN 978-4-81302188-9))