『ナッティ・プロフェッサー クランプ教授の場合』(ナッティ・プロフェッサー クランプきょうじゅ の ばあい The Nutty Professor)は、1996年に公開されたアメリカ映画。1963年にジェリー・ルイスが監督・主演した『底抜け大学教授』(原題も同じ)のリメイク。第69回アカデミー賞においてを受賞した[2]。
ナッティ・プロフェッサー クランプ教授の場合 | |
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The Nutty Professor | |
監督 | トム・シャドヤック |
脚本 | デヴィッド・シェフィールド バリー・W・ブラウスタイン トム・シャドヤック スティーヴ・オーデカーク |
原作 | オリジナル脚本 ジェリー・ルイス ビル・リッチモンド |
製作 | ブライアン・グレイザー ラッセル・シモンズ |
製作総指揮 | ジェリー・ルイス マーク・リプスキー カレン・ケーラ |
出演者 | エディ・マーフィ ジェイダ・ピンケット ジェームズ・コバーン |
音楽 | デヴィッド・ニューマン |
主題歌 | ヴィレッジ・ピープル 「Macho Man」 |
撮影 | (ジュリオ・マカット) |
編集 | ドン・ジマーマン |
製作会社 | イマジン・エンターテインメント |
配給 | ユニバーサル UIP |
公開 | 1996年6月28日 1996年9月7日 |
上映時間 | 96分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $54,000,000[1] |
興行収入 | $273,961,019[1] |
次作 | ナッティ・プロフェッサー2 クランプ家の面々 |
ストーリー
温厚だが内気な性格のウェルマン大学生物学科教授のクランプは、その並外れた肥満体が原因で毎日ドジばかり起こしていた。突然現れた美人の院生カーラにほれ込んだ彼は、一念発起でダイエットに励むもまったく効果なし。実家の面々を見て家系だから仕方ないと体型を諦めるが、ついにカーラとデートの約束をとりつける。
しかし、デート先のクラブの毒舌芸人に自分の体形をネタにされ、ひどく傷ついてしまった彼は、実験段階であったやせ薬を自分の体で試してみた。すると性格も体型も正反対なナイスガイ「バディ・ラブ」に大変身。だが、つかの間の変身を繰り返しているうちに、バディの別人格が暴走し始める。
登場人物
- (シャーマン・クランプ)
- 演 - エディ・マーフィ
- ウェルマン大学生物学科教授。肥満体が何よりのコンプレックス。温厚だが内気な性格。院生のカーラに惚れる。カーラと付き合うために痩せようとするが上手くいかず、しまいにはバブでレジーに体型を馬鹿にされてしまう。このことでコンプレックスは進行し、被害妄想や悪夢に苛まれるほどとなり絶望から、瘦せようと薬を使い、見事に成功。「バディ・ラヴ」として活動する。しかし次第に人格が暴走するようになってしまう。
- バディ・ラヴ
- 演 - エディ・マーフィ
- クランプが痩せ薬を服用して得た体型。偽名としてバディ・ラヴを名乗っている。体型はもちろん性格も正反対でかなりテンションが高く明るい。身体能力も向上しており、喧嘩でレジーに勝った。
- カーラ
- 演 - ジェイダ・ピンケット
- 院生。化学の入門講座担当講師として赴任。クランプの論文のファン。
- リッチモンド
- 演 - ラリー・ミラー
- 学部長。
- ランス・パーキンス
- 演 - エディ・マーフィ
- エクササイズインストラクター。
- レジー
- 演 - デイヴ・シャペル
- コメディアン。毒舌な芸風。クランプの体型を馬鹿にしたことがクランプが痩せ薬を使う切っ掛けとなる。その後「バディ・ラヴ」となったクランプに意趣返しで、こき下ろされ、喧嘩となったが身体能力も向上していたクランプに負ける。
- ジェイソン
- 演 - (ジョン・アレス)
- 助手。偶然、バブで出会った「バディ・ラヴ」がクランプのカードを持っていたことから不審に思い、問い詰めるが変身がとけたクランプの正体に気づく。
- ハートリー
- 演 - ジェームズ・コバーン
- 大学の研究スポンサーの広報。
クランプ家
- アンナ・クランプ
- 演 - エディ・マーフィ
- シャーマンの母。優しい性格の持ち主で、自分の体型を気にするシャーマンを励ましたり家族内の揉め事の仲裁もするが少し抜けている部分がある。
- クリータス・クランプ
- 演 - エディ・マーフィ
- シャーマンの父。
- 自分達の体型に誇りを持っており、ダイエットをしようとするシャーマンに反対する。気難しい一面もあり、祖母のアイダとしょっちゅう口論をしている。
- アーニー・クランプ
- 演 - エディ・マーフィ
- シャーマンの兄。能天気かつ大雑把な性格。
- アイダ=メイ・ジェンキンス
- 演 - エディ・マーフィ
- シャーマンの祖母。かなりの高齢だが下ネタが大好きで色事に関しても未だに現役といった元気いっぱいのおばあちゃん。
- アーニー・クランプJr.
- 演 - ジャマール・ミクソン
- アーニーの息子。父親譲りの性格・言動の腕白坊主。
キャスト
スタッフ
- 監督:トム・シャドヤック
- 製作:ブライアン・グレイザー、ラッセル・シモンズ
- 製作総指揮:ジェリー・ルイス、マーク・リプスキー、カレン・ケーラ
- 原案:ジェリー・ルイス、ビル・リッチモンド
- 脚本:デヴィッド・シェフィールド、バリー・W・ブラウスタイン、トム・シャドヤック、スティーヴ・オーデカーク
- 撮影:ジュリオ・マカット
- 編集:ドン・ジンマーマン
- 特殊メイク: リック・ベイカー、デヴィッド・ルロイ・アンダーソン
- 音楽:デヴィッド・ニューマン
- 日本語版
製作
エディ・マーフィーに毒舌をぶつけるコメディアン役としてデイヴ・シャペルが出演しており、彼はマーフィーから多大な影響を受けたコメディアンとして知られている[3]。シャペルが演じたコメディアン「レジー・ワリントン」の名前は、マーフィーが主演した『ブーメラン』の監督レジナルド・ハドリンと彼の兄(ワーリントン・ハドリン)に由来している[4]。
ジェリー・ルイスは製作総指揮として参加しているが、2009年のインタビューで「私はエディを尊敬しているが、それをしてはいけないと思っている。私は初めて完璧な仕事をやり遂げた。あなたがやろうとしていることは、他の誰かにそれをやらせて完璧さを損なうことだ」として製作総指揮の立場を放棄している[4][5]。
評価
Rotten Tomatoesには55件のレビューが寄せられ64%の支持率となっており[6]、Metacriticでは62/100のスコアとなっている[7]。
(サンフランシスコ・タイムズ)のロジャー・イーバートは四つ星満点中三つ星を与え、「エディ・マーフィーは素晴らしいです。映画は甘く心こもり、そして騒々しいほどのスラップスティックという異なる二つの要因が重なり成功した。私は両方とも好きです」と批評した[8]。オーウェン・グレイバーマンのオーウェン・グレイバーマンは「B+」評価を与え、「あなたはパフォーマーとしてのマーフィーを再発見することになります」と述べている[9]。
出典
- ^ a b “The Nutty Professor (1996)”. Box Office Mojo. 2010年7月6日閲覧。
- ^ “The 69th Academy Awards (1997) Nominees and Winners”. Academy of Motion Picture Arts and Sciences. 2016年8月14日閲覧。
- ^ "(Dave Chappelle)". Inside the Actors Studio. シーズン12. Episode 10. 12 February 2006. (Bravo)。
- ^ a b “15 Things You Probably Didn’t Know About 'The Nutty Professor'”. (Mental Floss) (2015年1月12日). 2015年1月29日閲覧。
- ^ “Why ‘The Nutty Professor’ is still a classic after 51 years”. New York Post (2014年6月7日). 2015年1月29日閲覧。
- ^ “The Nutty Professor”. rottentomatoes.com (1996年6月28日). 2017年11月12日閲覧。
- ^ “The Nutty Professor”. Metacritic. 2017年11月12日閲覧。
- ^ Roger Ebert (1996年6月28日). “The Nutty Professor”. suntimes.com. 2017年11月12日閲覧。
- ^ “The Nutty Professor - EW.com”. Entertainment Weekly's EW.com. 2017年11月12日閲覧。