トウアズキ(唐小豆、Abrus precatorius)はマメ亜科のつる性多年草または木本。種子が赤く美しいので装飾用などに使われるが、この種子は猛毒を持つことでも知られる。 英語では jequirityと呼ばれており[1]、他にも Crab's eye[1]、 rosary pea[1]、 John Crow Bead[2] 、precatory bean[1] 、Indian licorice[1] 、Akar Saga、gidee gidee[1]と呼ばれている。また、トリニダード・トバゴ[3] ではJumbie beadと呼ばれている[注 1][1]。
東南アジア原産で、他の熱帯地域にも野生化している。葉は奇数羽状複葉。
種子は赤く美しいので、古くから装飾用ビーズや、マラカスのような楽器の材料に使われた。種子には(アブリン)という毒性タンパク質がある。これはトウゴマ種子に含まれるリシンと同様、リボゾームにおけるタンパク質生合成を妨害する。経口摂取でも変性しないため猛毒性を示す。 また、白い種子をつける変種はシッダたちの間で媚薬として用いられた[4]。
ギャラリー
フランツ・ケーラーの Medicinal-Plantsより。
花
Abrus precatorius - Museum specimen
注釈
- ^ Jumbieとは、カリブ海の国々の伝承に登場する精霊・小鬼である。
脚注
- ^ a b c d e f g Wagstaff, D. Jesse (2008). International Poisonous Plants Checklist: An Evidence-Based Reference. en:CRC Press. p. 1. ISBN (1420062522) 2012年10月7日閲覧。
- ^ Bisby, Frank (1994). Phytochemical Dictionary of the Leguminosae, Volume 1. CRC Press. p. 1. ISBN (0412397706) 2012年10月7日閲覧。
- ^ Mendes (1986), p. 79.
- ^ Raamachandran, J. "Herbs of Siddha medicines: The First 3D Book on Herbs", page 2.