ツバサハゼ科(学名:Rhyacichthyidae) は、スズキ目ハゼ亜目に所属する魚類の分類群の一つ[1]。ツバサハゼなど、流れの速い河川上流域に適応した2属3種が属する。学名は『急流の魚』という意味で、生息環境に由来する。
形態
全長は25〜30cm。体高は低く、頭部は平たく縦扁し、胸鰭は大きく左右に広がる[1][2]。側線管は頭部から尾鰭基部まで達する[1]。感覚器や骨格が他のハゼ類と大きく異なり、本科はハゼ亜目の中でも最も原始的な一群であると考えられている[1]。
生態
西太平洋の亜熱帯域に分布し、河川の上流域に生息する[1]。胸鰭と腹鰭を利用し石に貼り付いている底生魚である。雑食性で、藻類や小型無脊椎動物を捕食する[2]。日本ではツバサハゼのみが屋久島、奄美大島、沖縄島、石垣島、西表島でみられる。
分類
本科には2属3種が属する[2]。
脚注・参考文献
- ^ a b c d e 鈴木寿之、渋川浩一（解説）、矢野維幾（写真）『新版 日本のハゼ』瀬能宏（監修）、平凡社、2021年、pp.22-23頁。ISBN (978-4-582-54261-5)。
- ^ a b c “FAMILY Details for Rhyacichthyidae - Loach gobies - FishBase”. Fishbase. 2022年12月11日閲覧。
- ^ “Protogobius attiti - FishBase”. Fishbase. 2022年12月11日閲覧。
- ^ “Threatened fishes of the world: Protogobius attiti Watson & Pöllabauer, 1998 (Rhyacichthyidae)”. ResearchGate. 2022年12月11日閲覧。