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ダグラス ドルフィン

ドルフィン

沿岸警備隊のRD-2。1932年6月。

ダグラス ドルフィン: Douglas Dolphin)は1930年代ダグラス・エアクラフトが開発した水陸両用機である。58機が製造され、個人向け用途や民間航空路、軍用輸送機、海難救助機として使用された[2]

ダグラス ドルフィン

概要

ドルフィンの原型は1930年に製造されたシンバッドで、これは陸上運用用の車輪を持たない純粋な飛行艇だった。シンバッドは個人向けの高級エア・ヨットとしての需要を狙って企画されたが、おりからの大恐慌から需要はなく、沿岸警備隊に売却された[要出典]

ダグラスはシンドバッドを1931年に水陸両用に改良して、ドルフィンと改名したが、それだけでなく他にも多数の改良が行われ、全長は1フィート以上長くなり、尾翼やエンジンナセルや主翼も変更があった[3]。最初の2機は(ウィルミントン・カタリナ航空)に売られ、ロサンジェルスサンタカタリナ間に就航し、ダグラス機を使った最初の民間航空会社となった。引き続きアメリカ海軍と沿岸警備隊からの注文を得て、輸送、捜索、救難機として使用された。アメリカ陸軍航空隊も数機を購入し C-21、 C-26、 C-29の制式名で使用した。

個人向けのエア・ヨットとしても多くが売れ、ユーザーには、ボーイング社を設立したウィリアム・ボーイングや、チューインガム会社の創業者の息子のフィリップ・リグビーがいる。ウィリアム・キッサム・ヴァンダービルト2世は内装を特注した2機を購入して、彼が所有していたヨットのアルバ(Alva)を母艦にして運用した[4][5]

アメリカ海軍はフランクリン・ルーズベルト大統領が搭乗するための機体として1機を購入した[6]。結局、ルーズベルト大統領が搭乗することはなかったが、最初の大統領専用機となった[7]

脚注 

[脚注の使い方]
  1. ^ Francillon 1988, p. 103.
  2. ^ Francillon 1988, p. 102.
  3. ^ Francillon 1988, p. 104.
  4. ^ Francillon 1988, pp. 105–107.
  5. ^ Bowers 1982, pp. 11–25.
  6. ^ Bowers 1982, pp. 49-50.
  7. ^ "Mayflower of the Air ready for President." Popular Science, May 1933, p. 713. Retrieved: March 5, 2012.

参考文献 

  • Bowers, Peter M. "Douglas Dolphin." Airpower, Volume 12, Number 6, November 1982.
  • Francillon, René J. McDonnell Douglas Aircraft since 1920, Volume 1. London: Putnam & Company Ltd., Second revised edition, 1988, 1979. ISBN (0-85177-827-5).
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