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タイセイヨウセミクジラ

タイセイヨウセミクジラ (大西洋背美鯨、Eubalaena glacialis) は、哺乳綱偶蹄目鯨偶蹄目とする説もあり)セミクジラ科セミクジラ属に分類される鯨類。

タイセイヨウセミクジラ
タイセイヨウセミクジラ Eubalaena glacialis
保全状況評価[1][2][3]
CRITICALLY ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: 偶蹄目/鯨偶蹄目
Artiodactyla/Cetartiodactyla
階級なし : クジラ類 Cetacea
階級なし : ヒゲクジラ類 Mysticeti
: セミクジラ科 Balaenidae
: セミクジラ属 Eubalaena
: タイセイヨウセミクジラ
E. glacialis
学名
Eubalaena glacialis
(Müller, 1776)[3]
和名
タイセイヨウセミクジラ[4]
英名
Black right whale[3]
North Atlantic right whale[3]

形態

体長は13~18m、ずんぐりとしている。体に対して頭部が大きく、体長の4分の1ほどにもなる。下あごは大きく口は湾曲してアーチ型を描いている。若いうちは青みがかった色をしているが徐々に全身が黒っぽくなる。あごや腹部に不定形の白斑がある。背びれや腹の溝(畝)はない。頭部などには、皮膚が硬くこぶ状になった(カラシティ)がしばしば見られる。噴気孔は2つある。

セミクジラ科の特徴として、ヒゲクジラの中でも非常に長いクジラヒゲを有する。

生態

 
イルカと交流する個体

クジラヒゲでカイアシ類オキアミなどの動物プランクトンを濾しとって食べる濾過摂食者である。ヒゲが長大なことから、ナガスクジラ科と異なり、魚類などはあまり食べないと考えられる。単体もしくは2~3頭程度の小さな集団で回遊する。泳ぎは遅い。V字型の潮を吹くのが特徴である。海面に躍り上がるようにジャンプするブリーチを行なう。妊娠期間は12~14ヶ月で、冬に出産する。好奇心が強く、「地球上で最も優しい生物」と称される事もある[5]

分布

北大西洋海域の沿岸部や沖に生息する。季節的な回遊行動を行うと見られ、夏季はデービス海峡デンマーク海峡ノルウェー海からマサチューセッツ州近海、ビスケー湾など、冬季はフロリダ州メキシコ湾、ごくごく稀だがヨーロッパ側(マデイラ諸島からカナリア諸島ポルトガルスペイン沖、地中海西サハラ近海)などで目撃されている。ファンディ湾ケープコッド湾はタイセイヨウセミクジラを見るチャンスのあるホエールウォッチングのスポットとして知られている。大西洋東側、ヨーロッパ側の個体群は絶滅したか、それに近い状況(数十頭)に陥っていると考えられる。

人間との関係

近年は本種を対象とした捕鯨は行われていないが、漁業による混獲や船舶との衝突により生息数が減少している[3]。2017 - 2019年に人間による原因で少なくとも30頭が死亡しており、26頭は混獲、2頭は船舶との衝突が原因とされる[3]。1975年のワシントン条約発効時から、セミクジラ属単位(掲載時はBalaena属)でワシントン条約附属書Iに掲載されている[2]。2018年における生息数は409頭と推定され、そのうち成獣は250頭未満と推定されている[3]

捕鯨9世紀ごろからバスク人によって始まった。ビスケー湾の沖合いに現れたセミクジラを高台から見張り、小舟で漕ぎ出してで突く沿岸捕鯨である。当時のヨーロッパでは漁獲したセミクジラからの鯨油に対する需要があった。また鯨肉は食用にもなり、特に舌は珍味とされた。鯨のひげはコルセットなどに加工された。今日でも「鯨」を意味するフランス語の単語baleineは、「ワイヤー」や「(傘などの)骨」という意味に使われている。次第に捕獲海域は大西洋へ拡大され、1560年代にはラブラドル沖海域を開発するなどバスク人の捕鯨は最盛期を迎えた。

その後、オランダやイギリスなどが参入してバスク人の独占状態は崩れ、さらにアメリカなども本種の捕鯨を開始した。捕鯨技術が進歩し、かつ組織的に行なわれたため、その漁獲はより大規模となった。この乱獲のため、19世紀までに個体数が激減した。1937年に関係国の協定で世界的に捕鯨は禁止となり、現在は保護の対象となっている。

近年では航行中の船舶と衝突したり、漁具にからまったりして死傷する事故が増加している。餌場の環境悪化などもあり、依然として絶滅が危惧されている状況に変わりはない。年平均増加率はおよそ2%と低く、現在の群れの規模も350頭前後である。また、生息数の激減により起こりうる近親交配、それによる遺伝子多様性の縮小化などによる諸問題も懸念され、1990年代には、200年内に絶滅すると予測されていた。[1][] また2017年には20年以内の絶滅が予測された。[2]

出典

[脚注の使い方]
  1. ^ Appendices I, II and III (valid from 26 November 2019)<https://cites.org/eng> (downroad 07/22/2020)
  2. ^ a b UNEP (2020). Eubalaena glacialis. The Species+ Website. Nairobi, Kenya. Compiled by UNEP-WCMC, Cambridge, UK. Available at: www.speciesplus.net. (downroad 07/22/2020)
  3. ^ a b c d e f g Cooke, J.G. 2020. Eubalaena glacialis. The IUCN Red List of Threatened Species 2020: e.T41712A162001243. https://doi.org/10.2305/IUCN.UK.2020-2.RLTS.T41712A162001243.en. Downloaded on 22 July 2020.
  4. ^ 川田伸一郎・岩佐真宏・福井大・新宅勇太・天野雅男・下稲葉さやか・樽創・姉崎智子・横畑泰志 「世界哺乳類標準和名目録」『哺乳類科学』第58巻 別冊、日本哺乳類学会、2018年、1-53頁。
  5. ^ Tanya Basu, Justin Hofman, 2013年12月29日, 船の真下に、ミナミセミクジラ, ナショナルジオグラフィック日本語版, 2021年09月04日閲覧

関連項目

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