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ソーダブレッド(Soda bread)とは、膨張剤としてイースト菌の代わりに炭酸水素ナトリウム(重曹)を用いたクイックブレッドの一種である。伝統的なソーダブレッドの材料は、小麦粉、炭酸水素ナトリウム(重曹)、食塩、バターミルクである。レーズン、鶏卵、様々なナッツ等が加えられることもある。
ドウの中のバターミルクに含まれる乳酸は、炭酸水素ナトリウムと反応して二酸化炭素の小さな泡を作る。アイルランドでは、小麦粉として薄力粉が用いられ、グルテンの多いパンに比べてケーキに近い食感を持つ。
種類
アイルランド中で、様々な種類のソーダブレッドが好まれている。ソーダブレッドは、全粒粉を使ったものも精白粉を使ったものもある。
アルスターでは、全粒粉を使ったものはwheaten breadと呼ばれ、通常甘い味が付けられている。"soda bread"という言葉は精白粉を使ったものに限られる。さらに南部では、全粒粉のものはbrown sodaとして知られる。
ソーダブレッドは、ローフかまたは"griddle cake"という形に作られることが多い。ローフは球形に作られ、パンの上部が十字にカットされる。"griddle cake"はアルスターではfarlと呼ばれ、平たいタイプである。鉄板で調理され、四隅から裂いて食べられる。
歴史
ソーダブレッドの歴史は、炭酸水素ナトリウムがアイルランドに伝来した1840年頃に遡る。
ソーダブレッドはいつしかアイルランドの主食となり、現在でも国中の家庭で広く作られている。
アイルランドの朝食では、紅茶とポークソーセージまたはマーマレードを添えたブラウンブレッドが良く食べられる。
ソーダブレッドは、アルスターのフル・ブレックファストの重要な要素となっている。
類似する料理
トリークルブレッドはアイルランドでよく食べられている自家製パンで、ソーダブレッドに似ているが、トリークルタルト同様、トリークル(糖蜜の一種)を使う[1][2]。
出典
外部リンク
- Society for the Preservation of Irish Soda Bread