ジャガーノート、ジャガナート (juggernaut) は、止めることのできない巨大な力、圧倒的破壊力の意味を持つ単語。イギリスでは巨大な重量を持つトラックの意味も持つ。
「ジャガーノート」の語源はヒンドゥー教のヴィシュヌ神の八番目の化身であるクリシュナの異名、ジャガンナート (Jagannāth) である。イギリスの植民地時代のインドでは、ラト・ヤートラー(ରଥଯାତ୍ରା(Rath Yātrā)、「山車の行進」)祭に際して狂信的ヒンドゥー教徒が救済を求めてジャガンナート像を載せた山車の車輪の下に身を投げたとキリスト教宣教師が本国に伝えたことによる。 英語のjuggernaut (ジャガーノート)は、上記の宣教師の報告から転じて「恐ろしい犠牲を強いる絶対的な力や存在」を意味する単語となり、それがさらに転じて、「犠牲を強いる」の部分が欠け、 ただの「巨大なちから、絶対的なちから」や大型トラックの意味ともなった。
これに由来する用語は以下の通り。
- ジャガーノート (映画) - リチャード・ハリス主演の映画
- SF作家A・E・ヴァン・ヴォークトによる1944年の短編小説。
- イギリスの作家デズモンド・バグリィによる1985年の小説。
- 日本の音楽家夏代孝明の2018年の楽曲。アルバム『Gänger』に収録。
- マーベル・コミックのキャラクターの一人。(X-メン#X-メン)を参照。
- コンピュータゲーム『Marathon』に登場する飛空艇タイプの敵。
- 田宮模型(タミヤ)のビッグフットラジコンカー。
- ゲーム『ジャガーノート 戦慄の扉』。
- ゲーム『レガイア伝説』に登場する「凶獣」と称される生物兵器。
- ライトノベル『エイティシックス』に登場する兵器。(86-エイティシックス-#機体)を参照。
- リパブリックP-47戦闘機のイギリスでのニックネームの一つ・Jug(ジャグ)の語源。
- ゲーム『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア2』のSpecial Opsに登場する重装甲歩兵。
- 第一次世界大戦前夜の欧州事情を題材としたボードゲーム『ディプロマシー』における、参加国ロシア・トルコによる、主としてオーストリア分割を初動とする共同作戦。
- ゲーム『グランド・セフト・オートV』のオンラインモードの「敵対モード」で使用される重装甲装備。また強盗:ドゥームズデイでステルス機能搭載ジャガーノートが敵として登場する。
- ゲーム『メギド72』に登場する大幻獣。