シロオビネズミカンガルー(Bettongia lesueur)は、二門歯目ネズミカンガルー科(フサオネズミカンガルー属)に分類される有袋類。
分布
形態
体長28-36cm。尾長21.5-32.6cm。体重0.9-1.8kg。尾は太い。全身は黄色みを帯びた灰色の体毛で覆われる。腰の体色は帯状に淡色になり、和名の由来になっている。尾を覆う体毛は薄い。
耳介は小型で丸みを帯びる。
生態
荒地などに生息し、スピニフェクスが点在する環境を好む。ネズミカンガルー科では唯一地中棲で、複数の出入り口がある巣穴の中で生活する。夜行性。オスは単独で生活するが、ペアで生活したりメスのみで群れを形成する事もある。
食性は植物食傾向の強い雑食で、植物の根、根茎、果実、種子、菌類、シロアリなどを食べる。
繁殖形態は胎生。1回に1頭の幼獣を年に2回に分けて産む。幼獣は生後115日は母親の育児嚢の中で生活し、5-6か月後に独立する。
人間との関係
人為的に移入されたアナウサギとの競合、アカギツネやノネコによる捕食などにより生息数は激減した。以前はオーストラリア南部にも分布していたが、西オーストラリア州の(ドール島)と(バーニア島)、(バロー島)の個体群を残して絶滅した。競合相手や天敵となる外来種を駆除した上で、再導入する試みが進められている。1992年に(ハイリソン・プロング半島)、1999年にニューサウスウェールズ州に再導入され生息数は増加傾向にある。
参考文献
関連項目
- ネズミカンガルー科
- (フサオネズミカンガルー属)
外部リンク
- IUCN Red List - Home Page -
- Richards, J., Morris, K. & Burbidge, A. 2008. Bettongia lesueur. In: IUCN 2009. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2009.1.