シマガツオ(縞鰹、学名:Brama japonica)は、シマガツオ科に属する魚類の一種。縞鰹。別名「エチオピア」[1]。
分布
特徴
体長50cm。銀白色の体は側扁で額が丸くなり、体高が高い。
水深200-400mの底層に生息し、群れをつくる。魚類や軟体動物、甲殻類を食べる。
俗称「エチオピア」の由来
1927年に「日本・エチオピア通商友好条約」が結ばれて以降、エチオピア使節団の訪日や、エチオピアの皇族と日本の華族女性の婚約(イタリアの干渉により破談)など、日本とエチオピアの友好関係が一気に深まる中、1935年にイタリアを相手とした第二次エチオピア戦争が始まった((日本とエチオピアの関係#第一次世界大戦以後)参照)。『原色動物大図鑑』(北隆館)によると、時同じくして「1935年頃、シマガツオが大量に獲れはじめ、東京の市場や小売店に現れ、色が黒っぽかったこともあり、エチオピアの名で知れわたるようになった」という[2]。当時日本には、イタリアの侵略に怯えるエチオピアを応援したいという庶民感情があり、「エチオピア饅頭」が生まれるなどしていた。
利用
流通量は多くないものの、味はよく、焼き物や煮付けなどにして食される。
近縁種
- (ヒメシマガツオ) Brama dussumieri Cuvier, 1831
- 世界中に広く分布。
- (ニシシマガツオ) Brama brama (Bonnaterre, 1788)
- 北大西洋に分布。
- (カリブシマガツオ) Brama caribbea Mead, 1972
- 西大西洋に分布。
参考文献
出典
関連項目
外部リンク
- Brama japonica - ロシア科学アカデミー極東支所海洋生物学研究所博物館 (ロシア語)
- シマガツオ市場魚介類辞典、ぼうずコンニャク