AGM-122 サイドアーム(Sidearm)は、アメリカ海兵隊が運用していた対レーダーミサイル。サイドワインダーを改造した小型のミサイルである。
概要
サイドワインダーには、もっとも広く用いられた(赤外線ホーミング)誘導以外にも(セミアクティブ・レーダー・ホーミング)誘導の(AIM-9C)が1963年に開発されている。このAIM-9Cは、アメリカ海軍のF-8など向けに開発されていた。このミサイルのストックは保管されたままとなっていたが、1980年代に入り、これを小型の対レーダーミサイルに改造することがモトローラ社から提案された。これは、AIM-9Cのシーカーをより広範囲の周波数に対応したものに換装し、信管も変更するものであった。この改造計画(AGM-122A)は1984年から開始され、1990年にかけて約700発が改造された。
全くの新造であるAGM-122Bも提案されたが、採用はされなかった。アメリカ海兵隊の航空機やヘリコプターで運用されていたが、ミサイルの射耗とともに運用は終了した。高性能ではなかったものの、コストパフォーマンスに優れた兵器として評価された。
出典
- Parsch, Andreas (2002年11月8日). “AGM-122” (英語). Directory of U.S. Military Rockets and Missiles. Designation-Systems.Net. 2007年7月30日閲覧。