コローニ・C3 (Coloni C3, FC189) は、コローニ SpAが1989年のF1世界選手権に投入したフォーミュラ1カー。C3はその後のC3B、C3C、C4のベースとなった。
カテゴリー | F1 |
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コンストラクター | コローニ |
デザイナー | クリスチャン・バンダープレイン ミッシェル・コスタ |
先代 | コローニ・FC188 |
後継 | コローニ・C3B |
主要諸元 | |
シャシー | アルミニウムおよびカーボンファイバー製モノコック |
サスペンション(前) | ダブルウィッシュボーン, ショックアブソーバー |
サスペンション(後) | ダブルウィッシュボーン, ショックアブソーバー |
トレッド | 前:1,810 in (4,597.4 cm) 後:1,660 in (4,216.4 cm) |
ホイールベース | 2,800 in (7,112.0 cm) |
エンジン | フォード コスワース DFR (Mader) 3.5リッター, 595-620ps, V8 (90°) NA ミッドエンジン, 縦置き |
トランスミッション | コローニ/ヒューランド 6速 セミオートマチック |
重量 | 500 kg (1,102 lb) |
燃料 | アジップ |
タイヤ | ピレリ |
主要成績 | |
チーム | コローニ SpA |
ドライバー | ロベルト・モレノ ピエール=アンリ・ラファネル エンリコ・ベルタッジア |
初戦 | 1989年カナダグランプリ |
開発
コローニ・C3は、チームが1988年の夏にAGSから獲得した(クリスチャン・バンダープレイン)によって設計された。開発作業は9月に始まり、翌年の6月までに完成することになっていた。C3は前作のFC188とは異なり、スリムかつ軽量化した新設計のモノコックを有していた。しかしながらサスペンションはほとんど変更が無かった[1]。その年の他のF1マシンと比べると、C3のホイールベースは非常に短く2800mmしかなかった[2]。ボディのデザインは当時の流行に合わされ、スリムな車体とドライバー頭上にエアスクープを装備、カウルは後方に向けてなだらかに傾斜していた。サイドポッドは非常に低くデザインされた。エンジンはフォード・コスワース DFRを装備、これはスイスのハイニ・マーダー・レーシングコンポーネンツがチューンした物であった。 いくつかの文献では、C3は基本的にチームを上位にもたらす可能性があったと指摘している。しかしながらチームの財源不足とチーム内での意見の相違が車の開発やチームの活動体制の発展を妨げた[3]。
チームは1989年春に2台のC3を準備した。カラーリングは前作までの明るい黄色一色とは異なり、白と黒の塗り分けに黄色と青のラインが入った物となった。
レース戦績
コローニは1989年、2台体制でシーズンに臨んだ。C3は6月のカナダグランプリでデビューしている。ドライバーはロベルト・モレノとピエール=アンリ・ラファネルであった。ラファネルはベルギーでエンリコ・ベルタッジアと交代している。モレノはカナダ、イギリス、ポルトガルで予選を通過し、決勝を走行したがいずれもリタイアしている。ポルトガルでは予選を15位で通過した。リタイア原因はギアボックスの破損が2回、エンジンの不調が1回であった。セカンドドライバーのラファネルとベルタッジアはいずれも予備予選落ちし、決勝を走ることは1度も無かった。
F1における全成績
((key)) (太字はポールポジション)
年 | チーム | シャシー | エンジン | タイヤ | 車番 | ドライバー | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | ポイント | 順位 |
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1989年 | コローニ SpA | C3 | コスワース V8 3.5 | P | BRA | SMR | MON | MEX | USA | CAN | FRA | GBR | GER | HUN | BEL | ITA | POR | ESP | JPN | AUS | 0 | - | ||
31 | ロベルト・モレノ | Ret | DNQ | Ret | DNPQ | DNPQ | DNPQ | DNPQ | Ret | DNPQ | DNPQ | DNPQ | ||||||||||||
32 | ピエール=アンリ・ラファネル | DNPQ | DNPQ | DNPQ | DNPQ | DNPQ | ||||||||||||||||||
32 | エンリコ・ベルタッジア | DNPQ | DNPQ | DNPQ | DNPQ | DNPQ | DNPQ |
参照
参考文献
- Adriano Cimarosti: Das Jahrhundert des Rennsports. Autos, Strecken und Piloten. Motorbuch-Verlag, Stuttgart 1997, (ISBN 3-613-01848-9).(ドイツ語)
- David Hodges: A–Z of Grand Prix Cars. Crowood Press, Marlborough 2001, (ISBN 1-86126-339-2).(英語)
- David Hodges: Rennwagen von A–Z nach 1945. Motorbuch-Verlag, Stuttgart 1994, (ISBN 3-613-01477-7).(ドイツ語)
- Pierre Ménard: La Grande Encyclopédie de la Formule 1. 2. Auflage. Chronosports, St. Sulpice 2000, (ISBN 2-940125-45-7).(フランス語)
- The magazine "Formula 1". November 2000. ed. "Autopanorama". pp. 46-51. ISSN 1560-3571
外部リンク
- Coloni FC189 @ STATS F1