『クロイドン発12時30分』(クロイドンはつ12じ30ぷん、原題:The 12.30 from Croydon)は、フリーマン・ウィルス・クロフツの推理長編小説。フレンチ警部(のち警視)シリーズの11番目の長編。リチャード・ハルの『伯母殺人事件』、フランシス・アイルズの『殺意』と並び、「倒叙三大名作」の一つに数えられる[1]。
物語
クロイドン発パリ行きの旅客機がボーヴェ空港に着陸したとき、同機に乗っていた富豪のアンドリュー老人はすでに死んでいた。物語は過去に戻り、工場主チャールズ・スウィンバーンの殺人計画が綴られる。
内容
主な登場人物
- アンドリュー - 富豪の老人。物語の被害者。
- チャールズ・スウィンバーン - 本作の主人公。アンドリュー殺害を企む。
- ユナ・ミラー - チャールズが想いを寄せる女性。
- ウィザロー - チャールズの会社と取引のある銀行の支配人。
- サンディ(アレクサンダー)・マクファスン - チャールズの工場長を勤めるスコットランド人。
- ジョーゼフ・フレンチ - 事件を担当する刑事。本作の探偵役。
書誌情報
- 『クロイドン発12時30分』初版 1959年 (大久保康雄/中島河太郎)東京創元社 創元推理文庫106-11
- 『クロイドン発12時30分』新訳 2019年 (霜島義明 訳)東京創元社 創元推理文庫 ISBN:978-4-488-10634-8