ギデオン・クライン(Gideon Klein, 1919年12月6日 - 1945年1月?日)は、チェコスロバキアのプルジェロフ出身のユダヤ系作曲家、ホロコースト犠牲者。
経歴
早熟の楽才を示して、ピアノを(ルゼーナ・クルジョナ) (Růžena Kurzová) とヴィレーム・クルツに、作曲をアロイス・ハーバに師事。
1941年にナチスによってテレージエンシュタット強制収容所に送致された。そこは、ヤナーチェク門下のパヴェル・ハースやハンス・クラーサ、シェーンベルク門下のヴィクトル・ウルマンらがおり、(国際的な非難をかわすために)所内の芸術活動が推奨された数少ない収容所の一つであった。この時期に弦楽四重奏曲や弦楽三重奏曲、ピアノソナタを遺した。これらの作品は、響きにおいてアルバン・ベルクの作風を髣髴とさせる。
その後アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所に、それから1944年10月にフュルステングルーベに移送された。1945年の、おそらく1月に25歳の若さで他界。終戦まで生き抜くことができなかった。
作品について
クラインの作品はいくつかのレーベルから録音され、こんにちの好楽家がその作品、とりわけ1940年代の彼の作品の質の高さを評価することができるようになった。日本人音楽家のうち、ヴァイオリニストの二村英仁やピアニストの(志村泉)は、その作品に影響を受けたことを認めて演奏でとり上げているほか、ピアニストの田隅靖子は、テレジン収容所に消えた音楽家の作品を録音している。
脚注
外部リンク
- 時を越えて響く音 -20世紀のユダヤ人音楽家-
- アーティスト・リレー・エッセイ~五線譜にのせて~ 第15小節 ピアニスト:志村泉
- 田隅 靖子/アウシュヴィッツ鎮魂
- - ウェイバックマシン(2007年9月29日アーカイブ分)
- Ensemble 2e2m Biography Page
- Gideon Klein - Czech Composer
- Page on Gideon Klein
- Piano Society Biography