この記事のほとんどまたは全てが(唯一の出典)にのみ基づいています。(2015年1月) |
サラ金カード(サラきんカード)では、貸金業者のうち、消費者金融が発行する融資(キャッシング)を利用することができるキャッシュカードについて述べる。
概要
1970年に銀行等でCDの設置が浸透しはじめたことから、同時期にマルイト(現 / アコム)が、1980年代にはその他の消費者金融が次々にCDの設置とカードの発行をはじめた。これにより、借入の都度店頭窓口に出向く手間が省けるようになるほか、1990年代に登場した自動契約機とATM・返済も受け付けるATMとの2点セットで、消費者金融全体の無人店舗の大量出店にもつながることとなる。アコムの場合、1979年にATMの24時間稼働を開始しており、コンビニATMはおろかコンビニも十分になかった時代に利便性を提供していた。
1990年代になると消費者金融と信販のATM間で相互にカード利用提携が盛んに行われ、1990年代後半、特に2000年の銀行系消費者金融の参入によって銀行・信用金庫などの金融機関でのATM、近年はコンビニATMやビューアルッテなどのステーションATM、ゆうちょ銀行のATMでも利用できるように広がっている。しかしながら、2010年の貸金業法改正の影響から、地方銀行を中心にカード利用提携の解消し、提携していたクレジットカード会社や信販会社のATMも殆どが撤去され(クレディセゾン、エポスカード、ビューカードのように自社ATMのリプレース・新規設置を行っている例外もある)、提携ATMを利用した場合のATM利用手数料の有料化などが行われた。
それまで発行会社のATMでしか利用できなかったカードが大手銀行、地方銀行、コンビニ、ゆうちょ銀行のATMで利用できるようになり(ただし、ゆうちょ銀行はプロミス、ダイレクトワン、アイフル、SMBCモビットのみ利用可能)、キャッシュカード感覚で手軽に引き出すことができるようになったことから、消費者金融やキャッシングコーナーの店舗に入店することに抵抗感がある人への呼び込みに成功するものの、自分の預金・資産と錯覚してしまうことで自己の返済能力を超える借入に陥りやすいことも懸念されている(→クレサラ問題)が、アコム代表取締役会長(当時)の(木下恭介)によればカードでの利用は「店舗融資に比べ1回の利用額が少なくなる」のだという。利用者が店員に見栄を張ったり、店員相手の手続がある店頭のようにまとめて借りる必要性がなく、ATMで必要な時に必要な額のお金を借りることができるからだという[1]。
支払方法
支払方法は一括払いまたはリボ払いで返済し、借入と同じく指定の約定日までに一括払いの場合は元金プラス利息を、リボ払いの場合は毎月の最低返済額コース以上を提携ATMで入金・口座引落するとその月の支払は完了する。最低返済額だけ支払い、残高があれば余裕資金を提携ATMで入金することが可能である。
主なカード
特典
消費者金融はキャッシングカードに、レストランやホテルの割引などが受けられるサービスを付けていた。レイクのC-Cシステムのようにテレビコマーシャルで訴求される事もあったが、現在は行われていない。現存している似たような特典としては、オリックスのカードのようにグループ会社の優遇が受けられる物[1]や、TSUTAYAのポイントが貯まるカードローンがアプラスパーソナルローンやスルガ銀行から発売されている。一方、ショッピング機能を搭載した消費者金融のカードでは、一般的なクレジットカードにある旅行保険やポイントサービスなどの特典が付帯していない事もある。
ショッピング機能
カードにショッピングの機能を加えたものを発行する消費者金融もある。これによってクレジットカードとおなじように利用できるカードとなるが、あくまでキャッシングが主体であるため、クレジットカードとしての機能は乏しい。但し、ショッピング専用のクレジットカードを別途発行していた業者もある。長らく唯一の発行業者だったアコムの場合、ETCカードを発行していない。
信販や銀行系・流通系のクレジットカード会社が発行するクレジットカードは定職についているもの(あるいは先の扶養者)や学生でなければ発行が難しいとされているが、このカードはショッピング機能を有しないカードと同様に対面与信要素があるので、金融事故歴(債務整理・自己破産歴など)がある者や、フリーターでも継続的な収入があれば発行されやすいようである。
問題点
ショッピング機能を有するカードを発行する消費者金融が発行するクレジットカードは(マイナーカード問題)に遭遇する事があった。ただし、これは消費者金融に限った話ではない。
ショッピング機能を有する主なカード
- benecere MasterCard (武富士)*2011年5月31日サービス終了[2]
- アイフルMasterCard (アイフル)*2010年5月31日サービス終了
- ACマスターカード (アコム)*ショッピング専用クレジットカードも発行している
- プロミスJCBカード(プロミス)*2009年11月29日サービス終了
- アイクMasterCard(アイクカードサービス)サービス終了時期不明
- レイクJCB(レイク)サービス終了時期不明 カード番号の頭四桁は、同一法人が発行するGE Moneyゴールドカード(終了)に転用された。
- プロミスVISAカード - 三井住友カードとの提携カード。サービスは三井住友カードNLに準じる[3]。