『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』(原題: Guardians of the Galaxy Vol. 3)は、マーベル・コミックのヒーローチーム『ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー』をベースとする、2023年のアメリカ合衆国のスーパーヒーロー映画。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』の続編でシリーズ3作目であり、「マーベル・シネマティック・ユニバース」の32作目。
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー: VOLUME 3 | |
---|---|
Guardians of the Galaxy Vol. 3 | |
監督 | ジェームズ・ガン |
脚本 | ジェームズ・ガン |
原作 | ダン・アブネット アンディ・ランニング 『ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー』 |
製作 | ケヴィン・ファイギ |
出演者 | クリス・プラット ゾーイ・サルダナ デイヴ・バウティスタ カレン・ギラン ポム・クレメンティエフ ヴィン・ディーゼル ブラッドリー・クーパー ショーン・ガン マリア・バカローヴァ ウィル・ポールター エリザベス・デビッキ シルヴェスター・スタローン (チュクウディ・イウジ) |
音楽 | (ジョン・マーフィー) |
主題歌 | (スペースホッグ)「(イン・ザ・ミーンタイム)」 |
撮影 | (ヘンリー・ブラハム) |
編集 | フレッド・ラスキン クレイグ・ウッド |
製作会社 | マーベル・スタジオ |
配給 | ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ |
公開 | 2023年5月3日 2023年5月5日 |
上映時間 | 150分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
前作 | MCU (2023年) ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017年) |
次作 | MCU マーベルズ(2023年) |
あらすじ
ノーウェアにある新しい本社では、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーは大祭司・アイーシャによって生み出された主権戦士・アダム・ウォーロックによって襲撃された。アダムが彼らを圧倒しロケット・ラクーンに重傷を負わせた後、サノスの娘・ネビュラによって刺されて逃走を余儀なくされる。ガーディアンズは会社・オルゴコープのキルスイッチがロケットに埋め込まれているためのロケットの傷の手当てが出来ない。オルゴコープの本社へ行き、オーバーライド・コードを見つけてください。
意識を失い横たわるロケットは、過去を思い出す。アライグマの赤ちゃんとして、カウンターアースを作りために動物生命体を強化し擬人化しようとする科学者・ハイ・エボリューショナリーによって実験された。ロケットは、ハイ・エボリューショナリーの他の被験者・カワウソのライラ、セイウチのティーフ、ウサギのフロアと友達になった。ハイ・エボリューショナリーは、ロケットの急速に成長する知性に感銘を受けたが、それが自分の知性を超えると激昂した。ロケットのアドバイスで実験を完璧にした後、ハイ・エボリューショナリーはロケットの脳を摘出し友達を処刑するよう命じた。ロケットはライラを解放したが、ハイ・エボリューショナリーが彼女を射殺した。それに激怒したロケットはハイ・エボリューショナリーを襲い、護衛たちを射殺し、ティーフとフロアは混乱の中で殺された。ロケットは一人で宇宙船を盗んで逃走した。
現在では、ラヴェジャーズに加わったガモーラの別版が、ガーディアンズによるオルゴコープへの潜入を手伝っている。ロケットのファイルを取得したが、オーバーライド・コードが削除されていることがわかった。ガーディアンズはハイ・エボリューショナリーのアドバイザーの一人・ティールがそれを持っていると推測し、カウンターアースへ向けて出発する。しかし、ガーディアンズはハイ・エボリューショナリーによって脳のためにロケットを回収するよう命じられたアイーシャとアダムによってフォローされる。
到着すると、ガーディアンズは住民たちの協力を得てティールをハイ・エボリューショナリーの船まで追跡する。ピーター・クイル、グルート、ネビュラがハイ・エボリューショナリーの船へ向かうしつつ、ドラックスとマンティスはガモーラとロケットと共に残る。ピーターとグルートが乗り込む中、ネビュラは警備によって外で待たされる。ドラックスとマンティスはピーターのグループを追跡する。
ハイ・エボリューショナリーは、破壊とカウンターアースの計画的再創造を開始し、アイーシャを含む地球上の全ての生命を殺す。船が軌道に入ると、ピーターとグルートは飛び降りティールを殺し、彼からオーバーライド・コードを取り戻す。ガモーラが彼らを救うために船で到着する一方、ネビュラ、マンティスとドラックスは惑星から脱出するためにハイ・エボリューショナリーの船へ乗り込む。ピーターのグループがオーバーライド・コードにアクセスしようとすると、ロケットは倒れて臨死体験をし、そこでライラ、ティーフとフロアと再会する。ライラは、ピーターがオーバーライド・コードを使ってキルスイッチを無効にしてロケットの命を救ったので、まだその時は来ていないと告げる。
ネビュラ、マンティス、ドラックスは捕らえられる前にハイ・エボリューショナリーの船で数百人の投獄された人型の子供たちに遭遇する。ピーターのグループは巨大なアビリスクがいる部屋に入れられた3人を救出するために出発する。マンティスはアビリスクと友達になり、脱出させ、ピーターたちと再会し、と共にハイ・エボリューショナリー軍団を圧倒した。クラグリンとコスモがノーウェアと共に到着し、コスモは捕らえられた子供たちを解放するためにノーウェアとハイ・エボリューショナリーの船を結ぶ念動力トンネルを作る。ロケットは激昂したハイ・エボリューショナリーに攻撃される前に船に閉じ込められている動物たちを発見するが、ガーディアンズが彼を鎮圧するのに協力し、ロケットは彼の命を救う。ガーディアンズは動物たちを救出し、ノーウェアに乗せた。ピーターは渡ろうとして死にそうになるが、グルートによって救われて心変わりしたアダムによって救われる。
ハイ・エボリューショナリー討伐・殲滅後、ピーターはガーディアンズと別れロケットに船長の座譲り、祖父・ジェイソンと再会するために地球へ向かう。マンティスはアビリスクと共に自分探しの旅に乗り出し、ガモーラはラヴェジャーズと再会し、ネビュラとドラックスは救出された子供たちを育てるためにノーウェアに残る。
ポストクレジットシーン。ロケット、グルート、コスモ、クラグリン、アダム、ファイラ(救出された子供の一人)、そしてアダムのペット・ブラープで構成される新しいガーディアンズ・オブ・ギャラクシーは新たな使命を引き受けた。
登場人物・キャスト
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
- (ピーター・クイル / スター・ロード)
- 演 - クリス・プラット、日本語吹替 - 山寺宏一[1]
- 地球で暮らしていた子供の頃、天界人である父エゴに依頼されたヨンドゥによって誘拐され、ラヴェジャーズに育てられた元泥棒にしてガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのリーダー。『』にて、ソーに励ましの言葉とアドバイスをして別れた後、ガーディアンズと共に新たな冒険へと旅立つ。ガモーラを失った喪失感からか酒に浸っており、メンバーにも呆れられているが、ロケットの生命の危機に際して再び立ち上がる。
- (ロケット)
- 声 - ブラッドリー・クーパー、ショーン・ガン(モーションキャプチャー、若年期の声)、ノア・ラスキン(幼年期の声)、日本語吹替 - 加藤浩次[1]
- 元賞金稼ぎ兼傭兵の、人の言葉を話せるアライグマ。ガーディアンズのメンバーで、武器と武術の達人でもある機械設計エンジニア。今作の実質的な主人公であり、彼の知能の高さの理由や、過去が明らかになる。
- 監督のジェームズ・ガンは、ロケットの過去や行き先が他のガーディアンズのメンバーとどのように結びついて物語を展開するかを語っている。
- (グルート)
- 声 - ヴィン・ディーゼル、日本語吹替 - 遠藤憲一[1]
- ガーディアンズのメンバーである樹木型ヒューマノイドにして、ロケットの相棒兼親友。話せる言葉は「俺はグルート」のみ。
- (ドラックス)
- 演 - デイヴ・バウティスタ、日本語吹替 - 楠見尚己[1]
- ガーディアンズのメンバーであるパワーファイター。
- (マンティス)
- 演 - ポム・クレメンティエフ、日本語吹替 - 秋元才加[1]
- 触れた人の心を読んだり感情を操れる共感能力(エンパシー)を持っているガーディアンズのメンバーであり、クイルの異母妹。
- (ネビュラ)
- 演 - カレン・ギラン、日本語吹替 - 森夏姫[1]
- 義父のサノスによって殺し屋として育成・サイボーグ化されたガモーラの義妹。サノスとの最終決戦後にガーディアンズと共に旅立ち、現在ではメンバーの一員である。
- (クラグリン・オブフォンテリ)
- 演 - ショーン・ガン、日本語吹替 - 土田大[1]
- かつては(ヨンドゥ・ウドンタ)の側近だった元ラヴェジャーズのメンバー。彼の死後にヤカの矢を引き継ぎ、ガーディアンズと行動を共にする。
- コスモ
- 声 - マリア・バカローヴァ、日本語吹替 - 悠木碧[1]
- ソ連によって宇宙に送られた、知性を持ったサイコキネシスの使い手の犬。演じたバカローヴァは、モーションキャプチャーも担当した。
- (ガモーラ)
- 演 - ゾーイ・サルダナ、日本語吹替 - 朴璐美[1]
- ガーディアンズの紅一点。サノスの義理の娘にしてネビュラの義姉。現代のガモーラは、ソウル・ストーンにささげる生贄としてサノスに殺された為、2014年のサノスと共に現代へとやってきた2014年当時のガモーラとして登場する。サノスとの最終決戦後に消息不明となるが、今作ではラヴェジャーズの新たなメンバーとして再登場。
オルゴコープとその関係者
- (ハイ・エボリューショナリー)
- 演 - (チュクウディ・イウジ)、日本語吹替 - 中井和哉[2]
- 今作のメインヴィラン。全ての生物を強制的に進化させ「特別な種族」にしようとする進化論を専門とする科学者で、彼の残虐な方法によりロケットなどが作られた。また、カウンター・アースの創造主でもあり、彼をモデルにした自由の女神像が建てられている。
- (アダム・ウォーロック)
- 演 - ウィル・ポールター、日本語吹替 - 武内駿輔[2]
- 前作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』で、ガーディアンズを執拗に追撃したソヴリン人の女王アイーシャが、新たに開発した(バース・ポッド)によって誕生させたソヴリン人。アイーシャと同じく全身が黄金色。生まれたばかりということもあり、子供のような一面もある。コズミック・エネルギーによる飛行能力と怪力を持っている。
- (ライラ)
- 声 - リンダ・カーデリーニ、日本語吹替 - 佐倉綾音[3]
- ロケットの友人のメスのカワウソ。今作では故人。ハイ・エボリューショナリーの実験によって言葉を話せる代わりに体の一部を機械にされている。ロケットの生き方に大きな影響を与えた存在。声を担当したカーデリーニは、マーベル・シネマティック・ユニバースではローラ・バートンを演じている。
- ティーフ
- 声 - アシム・チャウドリー、日本語吹替 - かぬか光明
- ロケットの友人。今作では故人。言葉を話せるが、体の一部を機械化されたオスのセイウチ。
- フロア
- 声 - ミカエラ・フーヴァー、日本語吹替 - 宇山玲加
- ロケットの友人。今作では故人。言葉を話せるが、体の一部を機械化されたメスのウサギ。
- (アイーシャ)
- 演 - エリザベス・デビッキ、日本語吹替 - 魏涼子
- 全身が黄金色のソヴリン人の頂点に立つ女王。何故かオルゴスコープ社でウォーロックと共に囚われていた。
- レコーダー・ヴィム
- 演 - (ミリアム・ショー)
- ハイ・エボリュージョナリーの部下。
- レコーダー・ティール
- 演 - (ニコ・サントス)
- ハイ・エボリュージョナリーの部下。
- マスター・カージャ
- 演 - ネイサン・フィリオン、日本語吹替 - 加藤亮夫
- オルゴコープの警備担当。
- ウラ
- 演 - ダニエラ・メルシオール
- クイル達により人質にされるオルゴコープの受付係。
ラヴェジャーズ
- (スタカー・オゴルド)
- 演 - シルヴェスター・スタローン、日本語吹替 - ささきいさお
- ラヴェジャーズ全隊の伝説的リーダー。ヨンドゥにとっては奴隷から引き抜いてくれた恩人でもあるものの、ヨンドゥがエゴに加担して人身売買に手を染めたことで本隊から追放した過去がある。だが、ヨンドゥがクイルを救って死んだことをロケットから知らされ、昔の仲間たちとラヴェジャーズ流の葬儀を執り行い、その死を悼んだ。その後、結集した仲間たちと初代ラヴェジャーズ再結成を決める。
- (マルティネックス)
- 演 - マイケル・ローゼンバウム
- ラヴェジャーズの本隊に属する、スタカーの右腕。全身が結晶体で構成されている。
- (メインフレーム)
- 声 - タラ・ストロング
- 頭部だけのロボットのラヴェジャーズのメンバー。
- (クルーガー)
- 赤い半魚人のような外見の宇宙人のラヴェジャーズのメンバー。マスターズ・オブ・ミスティック・アーツの魔術師が扱う魔術の使い手。
- ブラープ
- 声 - ディー・ブラッドリー・ベイカー
- ラヴェジャーズのメンバーの一人が連れていたペット。ウォーロックにメンバーが殺害されたものの、そのウォーロックに懐いている。
脚注
外部リンク
- Guardians of the Galaxy Vol. 3 - IMDb(英語)