カスピカイアザラシ(Pusa caspica)は、食肉目アザラシ科ワモンアザラシ属に分類される鰭脚類。カスピ海固有種で、北西岸を領有するロシア連邦では絶滅危惧種に指定されている[2]。種小名caspicaは「カスピ海の」の意で、和名や英名と同義。
分布
夏季は、水深が深く水温の低いカスピ海南部に生息し、冬季になると水深が浅く水面に氷の張るカスピ海北部へ北上する。
形態
最大全長180cm。最大体重86kg。背面は暗灰色の体毛で覆われ、黒や褐色の斑点が入る。腹面は灰色の体毛で覆われる。
生後3週間以内の幼獣は全身が白い体毛で覆われる。
生態
繁殖形態は胎生。2-3月に交尾し、妊娠期間は約11か月。1-2月に氷上で1回に1頭の幼獣を産む。授乳期間は約1か月。オスは6-7年、メスは5年で性成熟するが初産を迎えるのは生後6-7年とされる。寿命は40-50年。
人間との関係
毛皮が革製品に利用されることもある。乱獲や環境汚染により生息数は減少しているとみられ、ロシアでは絶滅危惧種に指定されている[2]。
大量死が時折報告されており、2022年12月初頭にはロシア連邦ダゲスタン共和国のカスピ海沿岸で約2500頭が死んだが、内臓からは重金属や農薬は検出されず、原因は不明である[2]。
ギャラリー
カスピカイアザラシ(鴨川シーワールド)
参考文献
は列挙するだけでなく、(脚注)などを用いてしてください。 |
脚注
関連項目
外部リンク
- IUCN 2008 Red List - Home Page -
- Härkönen, T. 2008. Pusa caspica. In: IUCN 2008. 2008 IUCN Red List of Threatened Species.