オオシロカラカサタケ

オオシロカラカサタケ（大白唐傘茸、Chlorophyllum molybdites）は、ハラタケ科(カラカサタケ属)の菌類である。子実体は食毒で、摂取すると嘔吐や下痢の激しい胃腸症状を引き起こす。食用きのこのカラカサタケに類似しており、北米では最も誤食が多い毒キノコとして知られる^[1]。

オオシロカラカサタケ
分類
界 : 菌界 Fungi 門 : 担子菌門 Basidiomycota 亜門 : 菌蕈亜門 Hymenomycotina 綱 : 真正担子菌綱 Agaricomycetes 目 : ハラタケ目 Agaricales 科 : ハラタケ科 Agaricaceae 属 : (カラカサタケ属) Macrolepiota 種 : オオシロカラカサタケ
学名
Macrolepiota molybdites (G. Mey.) Massee (1898)
英名
false parasol

オオシロカラカサタケ
菌類学的特性
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子実体の形状

(傘)は、色が白色〜ベージュ、大きさは成菌で直径4〜12インチ、幼菌は半球形、成菌になるにつれて平らになっていく。幼菌には茶色っぽい殻が付着しており、成菌になるにつれて傘の外側から剥離されていく。(ひだ)は密の隔生で、幼菌で白く、成菌で暗緑色になる。胞子紋は緑色。(柄)は長さ4〜10インチ、色は黄褐色の繊維状で中実、上部に可動性のつばを有し、基部は砂や泥が付着していて肥大している。オオシロカラカサタケの柄はカラカサタケに見られる褐色のささくれ模様がない。肉は白色の無味無臭で、傷を付けると赤変する。^[2]

分布と生息地

温帯・亜熱帯の湿潤気候に分布し、夏から秋にかけ、公園や庭園など人工的な環境に散生あるいは群生する。

毒性

本種は強毒キノコで、近縁のカラカサタケ (O. procera)や、(カラカサタケモドキ) (Chlorophyllum rhacodes)と誤食し、病院へ搬送されたケースが報告されている^[1]。

毒成分はモリブドフィリシン、ステロイド類、レピオチンA・B。

症状は主に消化器系の症状であり、嘔吐、下痢、血圧低下、血便、悪寒、疝痛は多くの場合重度で、摂取後 30分から3時間で発生^[3]。これらの中毒は重篤になる可能性があるが、死に至った報告例はない^[4]。

ギャラリー

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  幼菌

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  成菌

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  成菌　ヒダがやや青緑がかってる

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  老菌のヒダ　暗緑色に変色している

参考文献

1. ^ ^{a b} Beug, Michael W. An Overview of Mushroom Poisonings in North America. 2010-05-20 at the Wayback Machine. The Mycophile, vol. 45(2):4-5, March/April 2004
2. ^ “”. 2017年12月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年5月24日閲覧。
3. ^ Benjamin, Denis R. (1995). “Gastrointestinal syndrome”. Mushrooms: poisons and panaceas - a handbook for naturalists, mycologists and physicians. New York: WH Freeman and Company. pp. 351-377. ISBN (0-7167-2600-9) 
4. ^ “Chlorophyllum molybdites”. Urban Mushrooms. 2020年9月25日閲覧。

外部リンク

• キノコエキスパート Chlorophyllum molybdites
• 今月のトムボルクの菌類 クロロフィルリムモリブダイト
• あなたの庭は「嘔吐」キノコの家かもしれません|ハフィントンポスト