エゾメバル(蝦夷目張 学名:Sebastes taczanowskii 英名:White-edged rockfish 別名:ガヤ、ゴイチ、クロメバル)は、メバル属に属する海水魚の一種。東北地方以北に生息し、主に北海道で水揚げされる[1]。
形態・生態
北西太平洋沿岸近くで見られる[2]。
体長25cmほど。体色は灰褐色、緑褐色、赤褐色と個体差が大きい。メバルとよく似ているが、尾鰭後縁部が白色であることと、下顎に鱗が無い点で異なる。日本では東北以北に分布し、北海道から岩手県にかけての岩礁域に棲息する。そのほか、日本海沿岸のロシアの最南端部、沿海州地方まで分布している。
卵胎生である。11月ごろに交尾を行うが、精子は卵巣内に4ヶ月以上も留まり、卵巣が完熟する3月から4月ごろにかけて受精する。仔魚は雌の胎内で卵黄のみで成長し、5月以降に産み出される[1]。
名称
和名「蝦夷眼張」は、おもに蝦夷(北海道の旧名)で穫れることから。
別名
ガヤ(北海道、青森県陸奥湾・下北半島、山形県鶴岡市由良漁港)、カスリガヤ(青森県下北郡佐井村牛滝)、ゴモゾイ(青森県小泊)、ミノガサ(青森県西津軽郡深浦町岩崎)、ムギマ(青森県鰺ヶ沢・小泊)など[3]。
ガヤの名前の由来は、「がやがや」と賑わしいほど穫れるため[3]。
人との関わり
捕獲方法
旬は秋から冬だが、漁獲時期そのものは4月から6月、10月から12月である。釣りや定置網漁、刺し網漁などで漁獲される。北海道では、えりも岬以西の太平洋、日本海、オホーツク海沿岸、特に後志地方の寿都・島牧沿岸で穫れる。混獲される場合も多い[1]。
食用
参考文献
外部リンク
- ウィキメディア・コモンズには、Sebastes taczanowskiiに関するカテゴリがあります。
- 「エゾメバル」臼尻水産実験所 - 北海道大学