エスケリキア属(エシェリキア属)は別名大腸菌属とも呼ばれる細菌の属の一つ。属名は大腸菌の発見者である(テオドール・エシェリヒ)に因む。
エスケリキア属 |
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大腸菌の電子顕微鏡写真 |
分類 |
学名 |
Escherichia Castellani & Chalmers 1919 |
下位分類(種) |
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グラム陰性、通性嫌気性で芽胞を形成しない周毛性鞭毛を持つ桿菌で、運動性を示すものと示さないものに分かれる。恒温動物の腸管に常在し、病原性を示すものもあるがビタミンを合成する有益な性質も持つ。 GC比は48から52でβガラクトース、インドール、ムコン酸、酒石酸を代謝し、(混合酸醗酵)を行う。この属の中では大腸菌が特に詳しく調べられ、生命工学に利用されている。サルモネラ属とは遺伝的に近縁関係であるが、代謝の違いによって判別することが出来る。また、シゲラ属(赤痢菌)とはDNA-DNA分子交雑法による判別が不可能なほど近い関係にある。
参考文献
- Brock 『微生物学』 (2003年)