エアハルト・カルコシュカ(Erhard Karkoschka, 1923年3月6日 - 2009年6月26日)は、作曲家・音楽学者・ヴァイオリニスト・電子音楽家・音楽教育者。現在チェコ領のシレジア地方オストラヴァ生まれのドイツ人。妻は中国人。写真を嫌い、その公開がとても難しくなっている。
当初はヴァイオリンを学び、バイロイト祝祭劇場でも演奏する。その後作曲と指揮をシュトゥットガルト音楽大学で、音楽学をテュービンゲン大学で学び博士号を取る。1948年以降シュトゥットガルトで教鞭をとり、1962年には現代音楽専門のアンサンブル(後年にはコンタック・アンサンブルと改名)を設立。1973年には電子音楽スタジオを設立し、指導者兼主任教授としてレッスンや講義に没頭する。その後、南アフリカや中国・韓国への客演教授旅行などを通して、20世紀以降の現代音楽の考え方を指導する。
マティアス・シュパーリンガーや(ウーリッヒ・ズーセ)、ジャズの(ベルント・コンラド)などを輩出し、また退官後、(ディアーナ=マリア・サグヴォスキーナ)の主催する(ベヴェーグンクスチフレン・シュトゥットガルト)とも関係を持った。電子音楽に優れた作品が多いが、管弦楽曲・室内楽・声楽曲や宗教音楽も作曲している。また、人智学と現代音楽との融合なども目指した。
音楽学者として日本では入野義郎が訳した著書でロングセラーとして有名な「(現代音楽の記譜法)」のみが著名であるが、他にアナリーゼ関係の本を多数出版している。
最晩年は徐々に作品が少なくなり、2009年シュトゥットガルトの北部の(ホイマーデン)の自宅で老衰のため死去した。86歳没。
作品
- 木管五重奏のための「アンチノミー」(1968年)
- セラーン変奏曲 I-V (1998年)
- 「音の時、切片」(2004年)
他に多数の電子音楽など。
著書
- 現代音楽の記譜法 (1965年)
- 現代音楽の分析 (1976年)
- 現代音楽を聴く (1978年)
など。