イラン・リヤル(ペルシア語: ریال riyāl リヤール、英語:Iranian rial、ISO 4217 code IRR)とは、イランの法定通貨である。補助単位はディナールで、1リヤル=100ディナールであるが、インフレーション進行により、現在は流通していない。
イラン・リヤル | |
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ペルシア語: ریال | |
ISO 4217 コード | IRR |
中央銀行 | イラン・イスラム共和国中央銀行 |
ウェブサイト | www |
使用 国・地域 | イラン |
インフレ率 | 40.4%[1] |
情報源 | イラン中央銀行 - 2013年10月 |
上位単位 | |
10 | トマン (非公式) |
通貨記号 | |
硬貨 | |
広く流通 | 250、500、1000リヤル |
流通は稀 | 50、100、2000、5000リヤル |
紙幣 | (100、200、500、1000、2000、5000、10 000、20 000、50 000、100 000リヤル) |
歴史
リヤルは1798年に1250ディナールの価値がある貨幣として導入されたのが最初であった。その後イランでは様々な通貨単位が使われていたが、1932年に通貨単位の十進法導入を機に現在の貨幣体系になった。
為替相場は1932年当時はイギリス・ポンドにリンクしていたが、1945年以降はアメリカ・ドルにリンクしていた。しかし1979年に勃発したイスラーム革命により親米派の王朝が倒れ、反米的な革命政権が誕生したことから、アメリカ資本が逃避したため、インフレーションが発生し恒常的に年率20%台である。そのため、紙幣の高額化が進行しており、他の中東産油国では湾岸戦争やイラク戦争で疲弊したイラクの通貨のイラク・ディナールよりも高額面が発行されている。
2018年、欧米各国はイランの核開発に対し経済制裁を行うこととし、国際銀行間通信協会からイランの銀行を排除。国際間の決済サービスが利用できなくなったことにより、イラン・リヤルの価値は制裁前の約6分の1に暴落した[2]。