イシダイ科(学名:Oplegnathidae)は、スズキ目スズキ亜目に所属する魚類の分類群(科)の一つ。イシダイ属 Oplegnathus のみ1属で構成され、イシダイ・イシガキダイなど7種が含まれる[1]。
分布・生態
イシダイ科の魚類はすべて海水魚で、南アフリカ・日本・オーストラリア南部・ハワイ諸島・ガラパゴス諸島・ペルーなど、インド洋から太平洋にかけて幅広く分布する[1]。日本の沿岸からはイシダイ・イシガキダイの2種が知られている[2]。
稚魚は流れ藻に帯同した浮遊生活を送り、ある程度成長すると海底に移行して、浅い海の岩礁地帯で暮らすようになる[3]。釣魚・食用魚としての需要が高く、各地で養殖が行われている[3]。
形態
体高はやや高く、左右に平たく側扁した、いわゆる鯛型の体つきをしている。最大種(Oplegnathus conwayi)は全長90cmにまで成長する[1][4]。
成魚の歯は癒合して単一の歯板となり、ブダイ科に似たオウムの嘴のような形状をとる[1]。(咽頭歯)の形状はブダイ類とは異なっており、フジツボやウニを砕いて食べることができる[1]。鱗は非常に小さい[1]。
背鰭は11-12本の棘条と11-22本の軟条で構成され、臀鰭は3棘11-16軟条[1]。稚魚は背鰭棘条部と軟条部の高さがほぼ同じである一方、成魚では棘条部の丈が低くなる[1]。
分類
イシダイ科にはNelson(2016)の体系において、イシダイ属のみ1属7種が認められている[1]。イシガキダイはイシダイとの交雑種(キンダイ)が人工的に作出されているほか、自然界においても同様の交雑例が報告されている[3]。
出典・脚注
参考文献
外部リンク
- FishBase - イシダイ科 (英語)