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アンティノウス座

アンティノウス座(アンティノウスざ、Antinous)[1]は現在使われていない星座の1つ。寵愛していた美青年アンティノウスの死を悼んだ2世紀ローマ皇帝ハドリアヌスが、当時どの星座にも属していないと考えられていたわし座の南側の星々を用いて設けた[2][3]

ヨハン・ボーデの星図に描かれた
わし座とアンティノウス座
メルカトル天球儀1551に描かれたアンティノウス座
ウラニアの鏡に描かれたアンティノウス座

トレミーアルマゲストによると、現在のわし座のη星θ星δ星ι星、(κ星)、λ星の6つの星で構成されていた[3]。アルマゲストにも記載された星座であるが、いわゆるトレミーの48星座には含まれていない。

中世には忘れ去られた星座となっていたが、1536年ドイツ数学者地図学者カスパル・フォペル天球儀に描いて復活させ、メルカトルティコ・ブラーエも独立した星座として星図に描いた。星図では鷲に攫われる姿で描かれており、そのためしばしばガニュメーデースと混同されることもあった[3]

出典

  1. ^ 原恵『星座の神話 - 星座史と星名の意味』(新装改訂版)恒星社厚生閣、1996年6月30日、278-279頁。ISBN (4-7699-0825-3)。 
  2. ^ Allen, R.H. (2013). Star Names: Their Lore and Meaning. Dover Books on Astronomy. Dover Publications. p. 40-42. ISBN (978-0-486-13766-7). https://books.google.co.jp/books?id=vWDsybJzz7IC 2022年2月24日閲覧。 
  3. ^ a b c Ian, Ridpath. “Star Tales - Antinous”. 2014年5月9日閲覧。
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