アラン・サンドランス(Alain Senderens, 1939年12月2日 - 2017年6月25日[1])は、パリ、マドレーヌ寺院の側にある戦前から続く名門レストラン、「(ルカ・キャルトン)(Lucas Carton)」(現「サンドランス(Senderens)」)のオーナ・シェフで、ヌーヴェル・キュイジーヌの鬼才といわれたフランスの元3つ星シェフ。
アラン・サンドランスのもとで修行したシェフ
アラン・サンドランスのスペシャリテ
- 「オマール海老のバニラ風味(Homard a la Vanille)」
- 「フォワグラのキャベツ包み(Foie gras de canard au chou)」
- 「鴨のアピシウス風(Canard Apicius Plat de l'Epoque Romaine)」
略歴
- 1939年12月2日: 南仏プロヴァンスのヴァール県トゥーロンの近くのイエールで生まれ、その後聖地として有名なルルド近くに移る。
- 1957-1959年: ルルドの「(ロテル・アンバサダー)(L'Hotel Ambassador)」のレストランで料理人としての修行を開始
- 1962-1963年: 「トゥール・ダルジャン」で食材管理のアシスタントと、(ロティスール)を担当
- 1963-1965年: 「(ルカ・キャルトン)」で(ソーシエ)から(スー・シェフ)を務める。
- 1965年: 「(ル・ベルクレー)(Le Berkeley)」で(ポワソニエ)からソーシエを務める。
ここでの同僚に、ジョエル・ロビュション(Joel Robuchon)、(アンリ・フォージュロン)(Henri Faugeron)がいた。 - 1966年: 「オテル・ヒルトン・パリ・オルリー・エアポート(Hotel Hilton Paris Orly Airport)」でソーシエからスー・シェフを務める。
- 1968年: 独立し、パリ7区の(エクスポジシオン通り)に「(ラルケストラート)(L'Archestrate)」を開店
- 1970年: 1つ星獲得
- 1971年: 2つ星獲得
- 1977年: 同じ7区のロダン美術館の近くの(ヴァレンヌ通り)に店を移転
- 1978年: 3つ星獲得
- 1982年: 来日。服部幸應が3つ星レストランなど、世界的に有名なシェフが来日したとき、「(八王子うかい亭)」(和牛・鉄板焼店)へ案内していたが、このときアラン・サンドランスを案内したのが最初
- 1985年: 数々の創作料理を産み出した「ラルケストラート」は、70年代半ばから80年代前半にかけて「ヌーヴェル・キュイジーヌ」の中心といわれていたが、この年「ラルケストラート」を閉め[2]、「ルカ・キャルトン」のオーナとなり、スタッフとともに移る。「ヌーヴェル・キュイジーヌ」の鬼才が伝統料理の殿堂といわれるレストランに移ったことは、当時大きな話題となった。
「ルカ・キャルトン」は戦後長らく2つ星であったが、サンドランスにより3つ星を獲得した。 - 2005年: 「ルカ・キャルトン」の店舗改装をきっかけに28年間維持してきた3つ星を返上し、店名を「サンドランス」とした。
- 2006年: 2つ星獲得(2007年現在 2つ星)
叙勲
- 1978年: Chevalier de l'Ordre National du Merite (国家功労勲章 シュバリエ)
- 1988年: Medaille Vermeil de la Ville de Paris ((パリ市大金章))
- 1993年:
- Chevalier de la Legion d'Honneur (レジオン・ド・ヌール勲章 シュバリエ)
- Chevalier de l'ordre des Palmes Academiques (教育功労章 シュバリエ)
- 2004年: Officier dans l'ordre National de la Legion d'Honneur (レジオン・ド・ヌール勲章 オフィシエ)
著書(和書)
- 「サンドランス創作料理」 三洋出版貿易 1983 (ISBN 978-4-87930-014-0)
- 「プルーストの食卓―「失われた時を求めて」の味わい」 JICC出版局 1993.05 (ISBN 978-4-79660-589-2)
脚注
関連項目
外部リンク
- サンドランス (フランス語、英語)
- 八王子うかい亭