アミメブダイ (網目武鯛、学名:Scarus frenatus)は、スズキ目ブダイ科に属する海水魚。インド洋と太平洋の熱帯海域に分布する。
形態
体長は最大47cm[1]。体型はやや側偏した楕円形。雄の体色は緑色または青色で、尾鰭中央部は暗色、頭部に桃色の縞をもち、背鰭基部は緑色[2]。各鰭は濃い青色。頭部と体後部、尾鰭前部と後部は黄緑色または水色。雌の体色は黄色または赤色で、尾鰭後部と各鰭は赤色。尾柄から尾鰭中央部にかけて白色。雄の体には虫食い模様が、雌の体には黒色の縦縞がある[2]。幼魚は体長3cmまでは黄緑色の体色で、黄色い縦縞が入る。体長が4cmを超えると体前方は赤褐色、後方は白色となる[2]。背鰭の棘条は9本、軟条は10本。臀鰭の棘条は3本、軟条は9本[1]。
生態
インド太平洋全域に分布するが、ハワイ諸島、イースター島では記録されていない。日本では小笠原諸島、沖ノ鳥島、高知県柏島、屋久島、琉球列島、南大東島での記録がある[2]。幼魚は八丈島や相模湾でも確認されている。岩礁域や水深25m以下の浅いサンゴ礁に生息し、単独で生活する[2]。岩やサンゴに付着した藻類を捕食する[1]。産卵は雌雄一対で行われる[1]。
人間との関係
沖縄県では刺し網、定置網、刺突漁などで捕獲され、食用とされている[3]。
脚注
参考文献
- 加藤昌一『ネイチャーウォッチングガイドブック ベラ&ブダイ ひと目で特徴がわかる図解付き』誠文堂新光社、2016年、284頁。ISBN (978-4-416-51647-8)。