アッキネーニ・ナーガールジュナ(Akkineni Nagarjuna、1959年8月29日[3] - )は、インドのテルグ語映画、ヒンディー語映画で活動する俳優、映画プロデューサー、テレビ番組司会者、実業家。ナンディ賞、フィルムフェア賞、ナショナル・フィルム・アワードなど数多くの映画賞を受賞しており、1996年に製作した『Ninne Pelladata』では(ナショナル・フィルム・アワード テルグ語長編映画賞)を受賞した。実業家として(アンナプルナ・スタジオ)、(アンナプルナ国際映画メディア学校)を経営している[4][5][6]。
生い立ち
1959年にテルグ語映画のスター俳優アッキネーニ・ナゲシュワラ・ラオの息子としてチェンナイに生まれる[7]。アッキネーニ一家はハイデラバードに移住し、ナーガールジュナは(ハイデラバード公立学校)と(リトルフラワー・ジュニア・カレッジ)を卒業した。その後は(アンナ大学)の首席構成校(グインディ工科大学)に1年間在籍してエンジニアの学士号を取得した[8]。また、東ミシガン大学に留学して機械工学の学士号を取得している[9][10]。
1984年にテルグ語映画界の重鎮ダッグバーティ・ラーマナイドゥの娘ラクシュミー・ダッグバーティと結婚して息子(ナーガ・チャイタニヤ)をもうける。1990年にラクシュミーと離婚し、アマラ・ムカルジーと再婚して息子(アキル・アッキネーニ)をもうけた。
キャリア
1961年に『Velugu Needalu』に幼児として出演し、1968年には『Sudigundalu』に子役として出演した。両作は共に(アードゥルティ・スッバ・ラオ)が監督、父ナゲシュワラ・ラオが主演を務めている。1986年に(V・マドゥスーダン・ラオ)の『Vikram』で主演俳優デビューした。同作はヒンディー語映画『Hero』のリメイクであり、興行的な成功を収めた。続いて(ダサリ・ナーラーヤナ・ラオ)の『Majnu』に出演し、ナーガールジュナは悲観に暮れる男性役を演じて高い評価を得た。1987年に(ギータ・クリシュナ)の『Sankeertana』に出演し、同作は物語と(イライヤラージャ)の音楽が高く評価された。
1988年にK・ラーガヴェンドラ・ラーウのブロックバスター映画『Aakhari Poratam』に出演してシュリデヴィ、(スハーシニ・マニラトナム)と共演した。同年に『Janaki Ramudu』で(ヴィジャヤシャンティ)と共演しており、興行的な成功を収めた。1989年に(マニ・ラトナム)の『Geethanjali』に出演し、同作は(ナショナル・フィルム・アワード 健全な娯楽を提供する大衆映画賞)を受賞した。同年には(ラーム・ゴーパール・ヴァルマ)の監督デビュー作『Siva』に出演した。同作の成功により、主演を務めたナーガールジュナはテルグ語映画のスター俳優の地位を確立した。1990年には同作をリメイクした『Shiva』にも出演し、ヒンディー語映画デビューを果たした。1991年には『Jaitra Yatra』に出演し、批評家から演技を高く評価された。その後は『Prema Yuddham』『Iddaru Iddare』に出演するが興行的に恵まれず、1991年に出演した(プリヤダルシャン)の『Nirnayam』で再びヒットを記録した。
その後、ナーガールジュナは(ファジル)の『Killer』、(クランティ・クマール)の『Neti Siddhartha』などのヒット作に続けて出演した。彼は様々な役を実験的に演じることから「セルロイドの科学者」と呼ばれている[11]。この時期の代表作には『President Gari Pellam』『Varasudu』『Gharana Bullodu』『Allari Alludu』などがある。1995年に(マヘーシュ・バット)のヒンディー語・テルグ語で製作された『Criminal』に出演した。(E・V・V・サティヤナーラーヤナ)の『Hello Brother』に出演し、同作は1997年に『踊るツインズ』としてヒンディー語映画にリメイクされた。1996年に(クリシュナ・ヴァムシ)の『Ninne Pelladata』でプロデューサーを務め、(ナショナル・フィルム・アワード テルグ語長編映画賞)と(フィルムフェア賞 テルグ語映画部門作品賞)を受賞した。1997年には『Annamayya』で15世紀のテルグ人の歌手・詩人の(アンナマーチャールヤ)を演じ、(フィルムフェア賞 テルグ語映画部門主演男優賞)と(ナンディ賞 主演男優賞)を受賞した。
2000年代には『Santosham』『Manmadhudu』『Sivamani』などに出演した。2003年に『Satyam』、2004年に『Mass』、2005年に『Super』でそれぞれプロデューサーを務めている。2006年には『Sri Ramadasu』で父ナゲシュワラ・ラオと共演している[12]。同作でナーガールジュナはナンディ賞主演男優賞を受賞している。2007年に(ラガヴァ・ローレンス)の『Don』に出演し、2008年には『King』で(トリシャー)、シュリハリと共演した。
2010年に『Kedi』『Ragada』に出演した。2011年には『Payanam』『Rajanna』[13]、2012年に『Damarukam』『Shirdi Sai』に出演した[14]。2013年に『Greeku Veerudu』でナヤンタラと共演し、主演を務めた『Bhai』は興行的に失敗している[15]。2014年に(ヴィクラム・クマール)の『Manam』に出演し、映画はブロックバスターを記録した。また、2016年に出演した『Soggade Chinni Nayana』はナーガールジュナの主演作の中で最大のヒット作の一つとなった[16]。同年に出演した『Oopiri』もヒットを記録したが[17]、2017年に出演した『Om Namo Venkatesaya』の評価は平均的な結果に終わっている[18]。同年に出演した『Raju Gari Gadhi 2』の興行成績も芳しくなく[19]、2018年に出演した『Officer』では批評家から酷評され、ナーガールジュナにとって最大の失敗作に位置付けられている。同年には『Devadas』で(ナーニ)、(ラシュミカ・マンダンナ)、(アーカンクシャー・シン)と共演し、興行成績は平均的な結果に終わった[20]。
映画以外の活動
テレビ
2009年放送のメロドラマ『Yuva』で初めてテレビ番組のプロデューサーを務めた[21]。以前は(マーTV)の大株主だったが、スター・ネットワークに買収された際に株を放棄している[22]。ナーガールジュナは『(コウン・バネーガー・カロールパティ)」のテルグ版番組を製作し、2014年6月9から8月7日にかけて第1シーズン、同年12月9日から2015年2月27日にかけて第2シーズンが放送された[23][24]。2015年に『Meelo Evaru Koteeswarudu』でエンターテインメント・リーダー・アワードを受賞した[25]。2019年に『(ビッグ・ボス・テルグ3)』を製作した。
実業家
2013年以来、ナーガールジュナは(ムンバイ・マスターズ)((スニール・ガヴァスカル)と共同)、(マーヒー・レーシングチーム・インディア)(マヘンドラ・シン・ドーニと共同)の所有者だった[23][26][27]。また、テランガーナ州、アーンドラ・プラデーシュ州の(カリヤーン・ジュエラーズ)のスポンサーも務めている[28]。2012年と2013年にはフォーブス・インディアの「今年のセレブリティ100人」でそれぞれ36位、43位に選ばれた[29][30]。ケーララ・ブラスターズFCの共同所有者の一人でもある[31]。
慈善活動
妻アマラと共に動物福祉団体(ブルー・クロス・オブ・ハイデラバード)を設立し、共同代表を務めている[32][33]。また、マーTV協会が実施している福祉活動にも関わっており、エイズ啓発キャンペーンのブランド大使を務めており[34]、2010年にはスタンフォード大学で設立されたNPO団体(ティーチAIDS)のアニメーション・ソフトウェア・チュートリアルに出演している[35]。
フィルモグラフィ
出典
- ^ Prasad, B. Krishna (2012年5月18日). “Actor Nagarjuna has 2 lakh shares in Vanpic holding Company” (英語). The Times of India2021年1月4日閲覧。
- ^ “”. (Maa TV). 2014年5月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年7月25日閲覧。
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- ^ “Know your Foe – Eastern Michigan 2009, famous alums, Indian actor Nagarjuna Akkineni”. Eastern Michigan University newsletter (Ypsilanti, MI). (2009年9月18日) 2019年9月30日閲覧。
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