『アサシンズ クリード』(ASSASSIN'S CREED)は、(ユービーアイソフト・モントリオール)制作によるフランスのステルスゲーム。アサシン クリードシリーズの第1作目である。略称はAC、アサクリ[1]。
ジャンル | アクションアドベンチャー・ステルス |
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対応機種 | Microsoft Windows PlayStation 3 Xbox 360 |
開発元 | ユービーアイソフトモントリオール・スタジオ |
運営元 | ユービーアイソフト |
シリーズ | アサシン クリードシリーズ |
メディア | Win/360:DVD-ROM PS3:BD-ROM |
稼働時期 | PS3: 2008年1月31日 2007年11月15日 2007年11月13日 Xbox 360: 2007年11月29日 2007年11月15日 2007年11月13日 Windows: 2008年5月16日 2008年4月10日 2008年4月10日 |
対象年齢 | CERO:Z(18才以上のみ対象) |
エンジン | Scimitar |
売上本数 | 約10万本(PS3) |
オリジナルタイトルである「ASSASSIN'S CREED」(アサシンズ クリード)は、日本語に訳すと「暗殺者の教義」となり、これはゲーム中で暗殺教団が守るべき3つの教義のことである。
概要
人混みに紛れて監視の目をくぐり抜けながら、アサシン教団(十字軍時代に活躍した暗殺者集団)の一員アルタイルとして任務を遂行する。第三回十字軍が派遣された12世紀末のエルサレム周辺一帯が舞台。2006年のE3においての「ベストアクションアドベンチャー賞」など数多く受賞している。
本作の最大の特徴は、発売当時の新世代ゲーム機による美麗な映像とオープンワールド型の世界を縦横無尽に駆け回る高いアクション性である。この行動性はフリーランニング(パルクール)と呼ばれるエクストリームスポーツが基礎となっており、壁をよじ登る、僅かな足場から足場へと跳び移る、高所からの落下などの特殊なアクションが採用されている。
本作は重層的な物語構造となっており、主人公のアルタイルの活躍は、厳密にはデズモンド・マイルズの遺伝子から読み取んだ情報を基にして電脳空間で過去の出来事を再現しているものである。物語上、プレーヤーはデズモンドとして彼の祖先であるアルタイルの人生を追体験しているという形になっている。
ストーリー
2012年。 平凡なバーテンダーだった青年デズモンド・マイルズは、ある日突然謎の研究機関アブスターゴ社に拉致された。 研究員であるヴィディックとルーシーからの説明もままならぬまま、遺伝子を解析して祖先の記憶を吸い出すマシン「アニムス」に設置されたデズモンドは、自身の遠い祖先アルタイルの行動を追体験する。
1191年[2]。十字軍とイスラム勢力は、聖地エルサレムを巡って熾烈な争いを繰り広げていた。そのため聖地には混乱が起き、市民の間には恐怖と不安が広まっていた。アサシン教団は主たる教義となっている「平和と自由」をもたらすため両軍幹部の暗殺を決行。教団の優秀なアサシンであるアルタイルが刺客として送り出される。彼は任務を着実に遂行する中で、次第に標的に共通するある秘密を知っていく。
登場人物
声優は「英語版/日本語吹替版」の形式で表記した(英語版はIMDbによる)。
アサシン教団
- アルタイル(الطائر / aṭ-ṭā'ir, Altaïr Ibn La-Ahad)
- 声 - Philip Shahbaz/小西克幸
- 本作の主人公。25歳という若さにして、他の追随を許さぬ実力をもって教団の師範・最高位のアサシンである「マスター・アサシン」にまで上り詰めた優秀なアサシン[3]。アサシン達から一目を置かれる一方で、その実力に胡座をかいた高慢な性格で教団内にも彼に反感を抱く者は少なくない。本作冒頭の秘宝奪還という任務の際、アサシンとしての三信条を全て犯したため、「マスター・アサシン」の位を剥奪され見習いに降格させられてしまう。汚名返上として、9人の標的を暗殺する任務に就くが、やがてその標的達に何らかの繋がりがあることに気付いていく。
- アサシンブレードと呼ばれる特殊な刺突用の小刀(左手首に鞘がついており、小指に付けられたリングを引っ張ることで刃が飛び出す仕組み。アサシン達はこれの飛び出しが妨げられないよう皆左手薬指を切り落としている)と剣、ショートブレード、投げナイフで武装している。
- 顔は(フランシスコ・ランデス)をモデルとしている。
- アル・ムアリム(Al Mualim)
- 声 - Peter Renaday/屋良有作
- アサシン教団の長[4]。アルタイルに9人の暗殺を命じた人物。任務失敗をしたアルタイルを処刑しようとしたが、ある計画のために利用価値を見出し、暗殺の命令を出した。
- マリク・アルシャイフ(Malik Al-Sayf)
- 声 - Haaz Sleiman/小形満
- 教団に所属するアサシン。秘宝奪還のため、アルタイルと弟のカダールの三人で行動していたが、アルタイルの慢心により失敗。秘宝の奪還にはかろうじて成功したが、カダールは死亡、自身も片腕を失ってしまい、第一線からは退くこととなり、その後はエルサレムの管区長を務めている。アルタイルを憎んでいたが、彼の改心を認め、最終的には友人的存在になった。本作冒頭で彼は他の多くのアサシンのように剣を携行せず、ショートブレードとアサシンブレードのみで武装していた。
9人の標的
アル・ムアリムからの命令によりアルタイルが暗殺する要人たち。
- タミール(Tamir)
- 声 - Ammar Daraiseh/堀川仁
- アルタイルが最初に暗殺する標的[5]。ダマスカス貧困地区で武器商人を支配する闇商人。暴力を厭わない非情な性格から、業社たちに怖れられている。大量の武器を買いつけて何かを企てている。
- ガルニエ・ド・ナプルス(Garnier de Naplouse)
- 声 - Hubert Fielden/木村雅史
- ホスピタル騎士団総長。英国王リチャード1世の命令で、アッカの病院を管理しているが、市民を治療と偽り病院に連れ込み、薬草による人体実験を繰り返している。
- タラル(Talal)
- 声 - Jake Eberle/多田野曜平
- エルサレム富裕地区で市民を誘拐して奴隷として売買する奴隷商人。弓を使うことに長けており、部下も多くが弓兵である。アルタイルの存在を知り、罠を仕掛ける。
- アブル・ヌクド(ابو النقود, Abu'l Nuqoud)
- ダマスカス富裕地区に住む商人。宮殿に住んでおり、豪華なパーティーを開き、財力をひけらかしている。
- モンフェラート侯ウィリアム(William of Montferrat)
- アッカ富裕地区の砦でリチャード1世に代わりアッカを統治しているが、リチャード1世との間には深い確執がある。
- マハド・アッディーン(مجد الدين, Majd Addin)
- サラディン不在のエルサレムを統治しているが、エルサレム貧困地区にて公開処刑を行うなど、市民を恐怖で支配している。
- シブラント(Sibrand)
- チュートン騎士団団長。臆病者でアルタイルが暗殺しに来ると聞き怯えている。
- ジュバイル・アル・ハキム(Jubair al Hakim)
- ダマスカス中流地区に住む学者。ダマスカスにある書物を焼却して処分している。
- (ロベール・ド・サブレ)(Robert de Sable)
- 声 - Jean-Philippe Dandenaud/間宮康弘
- テンプル騎士団総長。英国王リチャード1世の側近でもある[6]。秘宝を使い新世界を築こうと計画する。エルサレム中流地区にて行われる葬儀に参加しているとされていたが實際は影武者であり、本物はアルスーフにてマシャフに攻め込む準備を行っていた。
その他
- リチャード1世(Richard the Lionheart)
- イングランド王。獅子心王とも呼ばれる十字軍の指揮者。マシャフへ攻め込もうとする直前に現れたアルタイルに対し、彼の話を聞いた上で、ロベールとの決闘を命ずる。
現代
- デズモンド・マイルズ(Desmond Miles)
- 声 - Nolan North/東地宏樹
- 2012年の世界でバーテンダーを職業とする青年。アブスターゴ社でDNAの中のアルタイルの記憶を吸い出されている。
- 本作序盤ではアサシンについて知らないと言っているが、実はアサシンの一族であることと現代にも存在していることを知っていた。終盤では過去の記憶と交差している内にデズモンド自身にもタカの眼の能力が備わり始めた(流入現象)。顔はアルタイルと同じく(フランシスコ・ランデス)がモデル。
- ウォーレン・ヴィディック(Warren Vidic)
- 声 - Phil Proctor/多田野曜平
- アブスターゴ社の研究員。遺伝子記憶の研究者であり、ある物を探すために、アニムスを使用してデズモンドから記憶を吸い出している。
- ルーシー・スティルマン(Lucy Stillman)
- 声 - クリスティン・ベル/園崎未恵
- ヴィディックの助手。アニムスの開発者でもある。デズモンドに対しては協力的な発言が多い。モデルは英語版の声を演じるクリスティン・ベル。
アサシン三信条
アサシンが守らなくてはならない掟
- 罪のない者に刃を向けない
- 明白な視界に隠れる
- 仲間に危険を及ぼしてはならない
舞台
スタッフ
- プロデューサー:ジェイド・レイモンド(Jade Raymond)
- クリエイティブディレクター:パトリス・デジレ(Patrice Desilets)
- 開発:ユービーアイソフトモントリオール・スタジオ
- ローカライゼーションディレクター(日本版):斎木俊介
携帯アプリ版
フランスのモバイルゲーム会社、ゲームロフトより『アサシン クリード』のモバイル端末版が配信されている。3Dアクションの本編とは違い、こちらは2Dのベルトスクロール型アクションとなった。シナリオは本編と同じく指定されたターゲットを暗殺し、ミッションをこなしていくというもの。海外では2006年に、日本語版は2007年冬に配信開始された。ユービーアイソフトはライセンス提供・監修という立場での参加で、直接開発はしていない。なお、ゲームロフトはユービーアイソフトの子会社でどちらもフランス系企業である。
脚注
関連項目
- 暗殺教団
- 十字軍
- エルサレム
- メタルギアソリッド4 - 公式サイトなどで互いに宣伝広告が表示されている。
外部リンク
- ASSASSIN'S CREED 公式サイト
- Ubisoft 公式サイト
- ASSASSIN'S CREEDモバイル 公式サイト[]