ふたりの桃源郷(ふたりのとうげんきょう)は、2016年制作の日本のドキュメンタリー映画。
概要
山口放送開局60周年記念事業として制作された映画。山口県岩国市美和町の山奥、電気も水道も通っていない場所で暮らす老夫婦の暮らしと「老い」、そして家族の姿を、足かけ25年にわたって取材したもので、ズームイン!!SUPER(2002年10月1日放送)、スーパーテレビ情報最前線(2004年3月8日放送)、NNNドキュメント(2007年11月25日[1]・2013年6月16日[2]放送)等で放送したドキュメンタリーシリーズを再構成したものである。
あらすじ
第二次世界大戦から引き揚げてきた田中寅夫・田中フサコの夫婦。二人は寅夫の故郷に近い中国山地の山奥を切り開き、3人の娘を育て上げた。高度経済成長期に入り、子供たちのことを考え、一度は大阪に移住するが、子供たちが独立したのを見届けると、還暦を過ぎた二人は「自分たちの原点」と語るあの山に戻る。
日中は畑を耕し、湧き水を沸かした風呂につかり、釜で炊くご飯を食べる生活を続ける二人。しかし、やがて二人に「老い」が訪れる。娘たちは山を下りて一緒に暮らすことを提案するが、「この山で最期を迎えたい」と山を離れない。ついには、三女が両親の暮らす山に移住し、二人の暮らしを助ける。