| ふたご座δ星[1] Delta Geminorum | ||
|---|---|---|
| 星座 | ふたご座 | |
| 見かけの等級 (mv) | 3.53[1] | |
| 位置 元期:J2000.0[1] | ||
| 赤経 (RA, α) | 07h 20m 07.37978s[1] | |
| 赤緯 (Dec, δ) | +21° 58′ 56.3377″[1] | |
| 赤方偏移 | 0.000014[1] | |
| 視線速度 (Rv) | 4.1km/s[1] | |
| 固有運動 (μ) | 赤経: -15.13 ミリ秒/年[1] 赤緯: -9.79 ミリ秒/年[1] | |
| 年周視差 (π) | 53.94 ± 0.66ミリ秒[1] （誤差1.2%） | |
| 距離 | 60.5 ± 0.7 光年[注 1] （18.5 ± 0.2 パーセク[注 1]） | |
| 絶対等級 (MV) | 2.2[注 2] | |
δ星の位置 | ||
| 物理的性質 | ||
| 自転速度 | 111km/s[2] | |
| 光度 | 10 L☉[3] | |
| 表面温度 | 6,700 K[3] | |
| 色指数 (B-V) | +0.34[2] | |
| 色指数 (U-B) | +0.04[2] | |
| 色指数 (R-I) | +0.19[2] | |
| 他のカタログでの名称 | ||
| ふたご座55番星[1] BD +22 1645[1] FK5 279[1], HD 56986[1] HIP 35550[1], HR 2777[1] SAO 79294[1] | ||
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特徴
F型の準巨星で4等級のA星とK型主系列星で8等級のB星による連星系で、B星はA星から100auの距離をおよそ1,200年かけて周回している[3]。A星はさらに分光連星とされるが詳細はわかっていない[3]。
1930年にクライド・トンボーによって冥王星が発見されたのはこの星の近くである[3]。黄道から南にわずか0.2度しか離れていないため、同じく黄道に近いレグルスとこの星とを結ぶ線は、黄道がどのあたりを通っているかを確認するのにちょうどよい[3]。
名称
学名はδ Geminorum (略称はδ Gem)。固有名のワサト[5] (Wasat[6][7]) はアラビア語で「中間」を意味する wasaṭ から来ている[6]。wasaṭ は本来、現在のオリオン座の星々で構成された al-jauzāʾ という星座が、「空の中間（おそらくは天の赤道）」にあったことを示す注釈であった[6]。ところが、その注釈が誤って現在のふたご座に付けられてしまい、後にこれがラテン語化された際に現在のふたご座δ星の名前として使われるようになったものである[6]。2016年8月21日、国際天文学連合の恒星の固有名に関するワーキンググループは、Wasat をふたご座δ星の固有名として正式に承認した[7]。
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u “SIMBAD Astronomical Database”. Results for del Gem. 2016年11月27日閲覧。
- ^ a b c d 輝星星表第5版
- ^ a b c d e f g Jim Kaler. “Wasat”. STARS. 2016年11月27日閲覧。
- ^ a b c d e “SIMBAD Astronomical Database”. Results for del Gem A. 2016年11月27日閲覧。
- ^ a b 原恵『星座の神話 - 星座史と星名の意味』（新装改訂版第4刷）恒星社厚生閣、2007年2月28日、71頁。ISBN (978-4-7699-0825-8)。
- ^ a b c d e Paul Kunitzsch; Tim Smart (2006). A Dictionary of Modern star Names: A Short Guide to 254 Star Names and Their Derivations. Sky Pub. Corp.. p. 38. ISBN (978-1-931559-44-7)
- ^ a b c “IAU Catalog of Star Names”. 国際天文学連合. 2016年11月27日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i “SIMBAD Astronomical Database”. Results for del Gem B. 2016年11月27日閲覧。