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お血脈

お血脈』(おけちみゃく)は、古典落語の演目の一つ。同演題では東京で広く演じられる。

落語に登場する「お血脈」

上方落語の『善光寺骨寄せ』(ぜんこうじこつよせ)あるいは『骨寄せ』(こつよせ)についてもこの項で記述する。

概要

『お血脈』は、演者の地の語りを中心に進める「地噺(じばなし)」のひとつ。ストーリー自体は比較的短いため、演者によって独自の(クスグリ)を入れるなどして口演時間を様々に調整する。主な演者に10代目桂文治6代目三遊亭円楽らが知られる。

上方の『善光寺骨寄せ』は、『お血脈』のストーリーに、歌舞伎の『加賀見山再岩藤(かがみやま ごにちのいわふじ)』などで知られる「骨寄せ」のシーンをパロディ的に付加したもの。ほとんど演じ手がなかったが、昭和期に2代目桂歌之助によって再現され、弟子の3代目桂歌之助に伝えられた[1]

あらすじ

冒頭

演者はまず、噺の舞台となる信濃国善光寺の縁起(=由来)を、仏教の伝来から順に語るが、以下の通りユーモラスに誇張されたものである(以下は一例)。

釈迦は女性を「外面如菩薩、内心如夜叉」と評したために反発にあい、故郷を追われて伝道の旅に出た。その果てに、飛鳥時代の日本にその教えが伝来する。当時神道を広く信仰していた日本はカルチャーショックを受け、中でも大和の物部守屋は激怒し、教えとともに渡ってきた閻浮檀金(えんぶだごん=プラチナ)製の仏像を鍛冶屋に破壊させようと試みたが、仏像は非常にかたく、思うにまかせない。守屋は「ううむ、ぷらちな奴め(白金=プラチナと不埒をかけた地口)」とうなり、仏像を難波池に放り込む。数年後、本田善光が難波池のそばを通りかかると、水中から自分の名を呼ぶ声を耳にする。声を頼りに近づくと仏像が現れ、「信州に行きたい」と話すので、本田は背に乗せ信州へ行き、善光寺を建立する。

その善光寺には、やがて「お血脈」と呼ばれる[2][3][4][5]、一種のハンコが置かれるようになった。100の浄財を捧げ、額にスタンプしてもらうと、「どんな罪を犯していても極楽への往生ができる」という。このため善光寺は、巡礼者で大きくにぎわうようになる。

石川五右衛門

「お血脈」の大流行にともない、死者はほとんど極楽往生するようになり、地獄は不景気におちいる。たちが食うに困るようになるに至って、頭を抱えた閻魔大王は緊急会議を招集する。鬼のひとりが、「『お血脈』を寺から盗み取ってしまえば、また地獄にお客が来るでしょう」と進言する。閻魔大王はそのための人材集めを命じる。地獄の事だから娑婆で盗賊をしていた者はいくらでもいるが、やがて石川五右衛門に白羽の矢が当たる。

五右衛門は大釜の湯に浸かっていたが(彼は(釜ゆで)によって処刑されたという伝説が残る)、閻魔大王の使いに呼び出されて、芝居のように六方を踏みながら閻魔庁に乗りこむ。「お血脈」盗みを命じられた五右衛門は、「見事盗んで見せましょう」と請け負い、娑婆へよみがえる(『骨寄せ』では、ここで骸骨の人形を使った復活の演出を見せる[6])。

五右衛門は早速、闇夜に乗じて善光寺宝物殿に侵入し、「お血脈」の捜索をはじめる。小さな箱を見つけ、開けてみると、中にはさらに小さな箱が入っていた。それを開けてみるとまた箱、また箱……と開けていくうち、とうとう「お血脈」を発見する。五右衛門は喜びのあまり、歌舞伎の『(有職鎌倉山)(ゆうしょく かまくらやま)』に登場する泥棒・権平のノリで「これせえあれば大願成就、アァありがたや、かっちけなやァァ!」と、「お血脈」を額に押しいただく。

その途端、自分が極楽へスーッ。

関連作品

お血脈 (1989年の映画)

お血脈
監督 藤浦敦[7]
出演者 桂文治[7][]
製作会社 にっかつ[7]
上映時間 33分38秒[7]
(テンプレートを表示)

1989年製作の日活映画作品。監督藤浦敦で、桂文治[]が出演した[7]

おけちみゃく (2018年の映画)

おけちみゃく
監督 秋原北胤[8]
脚本 (落合雪江)[8]
製作 秋原北胤、(長峰夏希)[8]
出演者 綾田俊樹ベンガル和泉元彌ほか[8]
音楽 三柴理Clara[8]
撮影 (森敏彦)、(花坊)[8]
配給 カエルカフェ[8]
公開 2019年1月5日[8]
上映時間 69分[8]
(テンプレートを表示)

2018年制作の日本映画。配給はカエルカフェで、監督は秋原北胤[8]

地獄行きの罪人が減った原因が「おけちみゃく」にあると突き止めた閻魔大王(ベンガル)。彼は以前に釜茹で地獄へと送った大盗賊・石川五右衛門(和泉元彌)と、天下人豊臣秀吉綾田俊樹)の2人を過去の現世に蘇らせ、甲斐善光寺から「おけちみゃく」を奪取するよう命じる[8]

脚注

  1. ^ 川戸貞吉『落語大百科, 第1巻』冬青社、2001年、p.408
  2. ^ 「御印文(ごいんもん)」とも呼ばれる。(善光寺#御印文)を参照。
  3. ^ 産経新聞2015年10月31日7面「群馬・嬬恋 供養続け230年、住民の絆」
  4. ^ 上毛新聞【三山春秋】2017年04月14日
  5. ^ 上毛新聞2018年8月7日9面(文化)「善光寺の名僧、等順」天明の浅間山噴火 鎌原で被災者救済
  6. ^ 3代目桂米朝『米朝よもやま噺』朝日新聞社、2007年、p.171
  7. ^ a b c d e “映画 お血脈”. 日活. 2019年1月28日閲覧。
  8. ^ a b c d e f g h i j k “Movie Walker おけちみゃく”. ムービーウォーカー. 2019年1月28日閲覧。

関連項目

外部リンク

  • 善光寺本坊大勧進「お血脈」
  • 善光寺本坊大勧進「等順大僧正」
  • 御開帳に等順を思う-浅間山大噴火と等順-
  • 産経新聞2015年10月31日7面「群馬・嬬恋 供養続け230年、住民の絆」
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